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自分のことを認められないと優しい世界は作れないという話

小さな会社の人事部長。元人事コンサルが事業会社の人事部長となりました。これまで大企業、スタートアップ、フリーランス、中小企業とあらゆる立場でもがきながら生きてきた女です。3人の子育てしながら、良い生き方、良い働き方、人生の楽しみ方を模索している実体験を綴ります。
*スペック*
40代、子供→関西、九州最難関中学に合格した中学生長女、サッカー少年(小4男)、のんびり末っ子(年長女)、3人の子育て中。
夫は自営業。

バリキャリ女子だった彼女が専業主婦になって7年・・・


先日、久しぶりに友人からお茶に誘われお話ししてきました。
彼女は元国際線のCAで、CAとしてのキャリアは10年あります。
結婚を機に、退職し今は専業主婦となり2人の子育て中。

年に数回、彼女の話を聞く機会があるのですが、いつも同じループを漂っているんです。

めちゃくちゃシンプルに言うと、今の自分に満足できない。
そんなところです。そう言ってたわけではないですが、「私はこんなもんじゃない、もっとやれるはずなのに」と言う心の叫びが聞こえてくるんです。

やりたいことはぼんやりとしてますがたくさんあります。そしてそのたくさんあるやりたいことの芯はこれなんだろうな、って言うものは見えています。

ただ、行動しない。

いろんなやりたいことの種を私に話してくれるんですが、「あ、そういう感じならこうして、あーして、こうする方法あるよね?」「あ、それ詳しい知り合いいるから今、LINEしてみるわ!」サクサクっとLINE。「あ、返信あったよ!こんな感じだって、会ってみる?」
と、矢継ぎ早に私が行動を促すわけですが、「いやいや、私なんて・・・」ってところで全てがストップする。

彼女を見ているとまさに「インポスター症候群」だなぁ。と思う。

「インポスター症候群」とは、自分の力で何かを達成し、周囲から高く評価されても、自分にはそのような能力はない、評価されるに値しないと自己を過小評価してしまう傾向のこと。


私もどちらかというとインポスター症候群気味なところはある。
だって、知れば知るほど自分の無知を知ることになり、どこまで行ってもたどり着かないって思ってしまうので。
でも、どこかで諦めなのか踏ん切りをつけて覚悟を決めて行動するようにはしています。


自分に厳しいと他人にも厳しくなる


私からしてみれば、めちゃくちゃ輝かしいキャリア。
なのに、「いやいや、大したことないよ・・・」って言い続けます。
そして「CAのキャリアも1〜2年くらいしかないのに、マナー教室とか、講座とかやってる人もけっこういてすごいな〜って思っちゃうよ」って。

やはり10年のキャリアというプライドはあると思うし、本当に活躍をしてきた人なんだと思う。責任感もかなり強い。
だからこそ、自分に厳しくなりすぎるし、1~2年のキャリアしかないのに!?って発想になるのも分かる気がします。

私は、1~2年のキャリアしかなくても自分がやりたいことを行動してやっているならそれで良いと思う。大事なのは過去じゃなくて、「今」自分がどうありたいか、どう過ごしているか。

過去の自分が自分の首を絞める

独身時代、自分の時間を自分に全部投資できている頃。
一生懸命、全力で仕事をしてきた。
そんな過去が今、自分を苦しめている。彼女のことが、そんなふうに私には映りました。

自分のリソースを育児や家事に割かなければならず、全力投球できるリソースがない。それは、仕事に手を抜いているってこと。
と行動する前から諦めて、決めつけている節があります。

完璧主義さんはきっと育児も、家事も、仕事も手を抜けずに、そんな中途半端な気持ちで仕事をする自分が許せないってなるんだと思います。

が、これもやってみないと分からないことですよね、って私は思うわけなんですが・・・。

と、あれこれ彼女の話を聞き、具体的に行動を起こせるような方策を一緒に考えてみたのですが・・・・

結局、彼女は行動したくないんだと思います。
今は、育児と家事を一生懸命したい。
これなんだと思います。

それならそれで、あれやこれや悩むことなく、人のやってることに捉われることなく、専業主婦であることを自分で選び取った。自分で選んでそうしている。
って思えることができたらいいんだろうな〜
と後半はぼんやり思いながらお話を聞いていました。


ダイバーシティーインクルージョン。
多様性を受け入れよう!って世の中叫ばれていますが、多様性を受け入れるためには、まずは自分のことを許して受け入れて愛していく。
それが大前提な気がしています。
自分のことを認めて受け入れることができなければ、他人を受け入れる余白なんてないような・・・

他人のことがどんな風に見えていたとしてもその人も一生懸命生きているし、自分だって一生懸命生きている。
まずはそんな自分を受け入れることでしか、優しい世界は作れないな〜なんて話が飛躍してしまった日曜午後のお茶のひと時でした。


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