我が家でしか通じない言葉
とんずら
小さい頃、よく母親の白髪を抜く手伝いをしていました。ピンピンと飛び出した白髪を抜く事は、草原でつくしを見つけて採る感覚に似ていて、抜くのを楽しんでいました。
ある日、いつものように白髪を抜く手伝いをしていたら、
”とんずらの所もお願いね”
と母に言われました。
私は、聞き返すこともなく母の言葉を理解し、そのとんずら部分の白髪を抜き始めたものです。
今ならば、その言葉に引っ掛かり、
”とんずら? それってどこのことよ??!”
と聞くと思います。
それほど、”とんずら”は我が家でまかり通っていた言葉だったのです。
一体、頭部のどこの部分を指していると思いますか?
(本来の)とんずらとは
逃げることの俗語で、とん・遁走 + ずら・ずらかる の造語で、よくないことをして逃げる時などに使用する言葉です。
我が家の場合
母の言った”とんずら”とは、頭頂部(つむじ周り)のことで、我が家ではずっとそう呼んでいました。
我が家の”とんずら”は、
とん・てっぺん + ずら・頭 の造語だったと思われます。
そんな言葉はまだ我が家のどこかに潜んでいるはずです。
最近では、その不思議言葉に気づいた旦那さんが、
”白髪抜いてくれん? とんずらも忘れないでね(笑)”
とちゃかして言います。
穴があったら。。。
ハンガーの事も、確かずっと”衣紋掛け”と呼んでいた記憶もあります。
生きていく上で、生活環境で習得することも様々ですね。
もちろん、本人の勘違い、記憶違いの言葉も多々あります。
最近まで、”パッチンどめ”も”カッチンどめ”と言っていました。
知らず知らず、我が家で普通と思っていた言葉が、世間では通じないなんて、今更始まったことでは無いかもしれません。もし、無意識に使っていたとしたら。。と思うと恥ずかしいの極みです。穴があったら入りたい。。もとい、穴があったらもっと掘れ!ですね。普通の穴では隠れることができないです。
謎の引き出し
まだまだ、間違いの引き出しは何かのきっかけがないと開けられずにいるだけかもしれません。どの引き出しが開けられるか、怖いけど楽しみなのは私だけでしょうか。
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