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服を着る意味を再定義することで見える世界

昔からnoteを読んでくれてる人の中には知ってる方もいるかもしれませんが、私は普段、アパレルの販売員をしています。

いわゆるファッション好きな人ほど、ブランドやトレンドについては詳しくありません。

なので、なかなかファッション業界の人でも話が盛り上がる人が少ないし、最先端ど真ん中のコーディネートは人並みだと思いますが、お客様の内面を服で表現することは人よりも上手なんじゃないかなと思います。

私は自分の服を選ぶときも、どういう自分でありたいかが大切だったりします。


私にとって服とは…

人の生活を快適にするものであり、自己表現の手段でもある。

服とファッションというものは、同じように語られるけど、私の中では明確に使い分けている言葉であります。

ファッションというのは、世の中の気分であり、移ろいでいくものだと思います。もちろん、それが新たなスタンダードや文化、価値観のムーブメントを起こすきっかけにもなるので、とても素敵なものです。

毎年行われるショーの写真や動画を見るたびに、デザイナーが感じる世の中や、見る人に投げかけられる問い、示されるこれからの未来にワクワクします。

一方、私にとって服とはもっと人間の根源にある欲求にアプローチするもののように感じています。

わかりやすいところだと、寒さから身を守るとか。

より快適に、より良く生きたいという人の欲求を満たすものだと感じています。

今までのアパレル業界は、ファッションを楽しむ一部の人の為に存在しているところがほとんどだったと思います。

ファッション業界にいると忘れがちですが、ファッションに夢中な人って実はほんの一部で、みんな服は着てるけど、それに思いを込めてる人はほんの一握りなのかもしれないのです。

私は服が好きです。

服は人の人生をより良いものにする力があると思っています。

服を着る喜びは、プリンセスに憧れて母親のロングスカートを履いたときから始まりました。

自分に似合うと思える服を纏った日は、いつもより自信が湧きます

大事なプレゼンの日に纏ったシャツは、私の背中を押してくれます

かわいい自分で居たい日のスカートは、そっと私を応援してくれます

色んな服に出会い、己を知り、自分のスタイルを探していく。私にとって服を着ることは、今の自分を知ること、その人・その物事との向き合い方を知ることでもあります。

私は決まったスタイルが特にありません。コンサバティブでいわゆる普通な服を着る暇あれば、ガーリーな日、ダメージデニムにTシャツを着たり、モードな服を着る日もある。

長い間、スタイルが定まらないのがコンプレックスでしたが、私の気分であり、その人やその物事へのスタンスでもあると気付いてからはあまり気にならなくなりました。

そんな私なので、いわゆるアパレルの店員さんのようなオーラや独特のおしゃれ感はありません。

そして、お客さんの服を選ぶときも「どちらがおしゃれに見えるか」よりも「どちらがその人らしいか」または「どちらがその人の望みを叶えることができるのか」にフォーカスしています。

なので、全身コーディネートを頼まれたお客様はびっくりするくらいたくさんの質問を受けていると思います。

友人には服を通じたコンサルティングじゃんって笑われてしまいました…

話が逸れましたが、私が考えることは、根源的な欲求を満たすものが「服」だとしたら、これからの時代「服」を着る理由ってなんだろうということと、これからの時代に「服」が持つ意味とはなんだろうということです。

これからの服はたぶん、飾るものじゃなくて、内面の輝きを増幅させるものであり、美意識を表現するものであり、生活を快適にするものになっていくのだと思うのです。

すでに後者は私たちの生活に存在するように思いますが、前者のようなことを意識してる人は少ないような気がします。

なんだか、トレンドを着るよりも難しい話のようになってしまいましたが、簡単にまとめると服はもっと自分らしく、自由で良いのだと思うのです。

おしゃれだっていいし、誰かが見ておしゃれじゃなくたっていい。ただ、その人がこの世界でなんだか気分がいいとか心地よいと思えることが大切なのだと思うのです。

服を着ること

私にとってそれは自分と向き合うこと

自分の気分やスタンスを表現すること

なのです。




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