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【NETFLIX】継続の意思確認と、リアリティショーと。

携帯を機種変更する時に、無料期間がある便利アプリのダウンロードを勧められた。確かに便利そうなアプリであるが、必要か、と聞かれたらそうでもない。有料に切り替わっても放置する自分が安易に想像できるので、キッパリ断った。

サブスク地獄

まめにいろいろなものをチェックしていかないと、知らず知らずのうちに(厳密に言えば、知っていたのに忘れている)いろいろな料金を払い続けてしまう。サブスクリプション型のサービスは、意識的に見直さないと固定費としてどんどん積み重なっていく。そして、ほとんどが今活用していないサービスに対しての支払いだったりする。そんな自分の未来が予想され、心的負荷になることが目に見えているので、私はできるだけサブスクサービスを敬遠するようにしている。

スポーツジムの経営は休眠会員で成り立っているとは、まことしやかに囁かれていることだ。私も入会していたことがあるが、運動したいから入会したはずが、いつしか「月会費分を取り返さなきゃ」というプレッシャー期に入り、最終的には、自分の持続力のなさに落ち込む。引っ越しして心機一転する度に、このルーティンを繰り返し、結果的に、月会費型スポーツジムからは足を洗って今にいたる。

夫はジムが続いているものの、この自粛期間に「休会」しようと電話で問い合わせたら、来店での手続きを促されたという。とにかくオンライン、オフライン問わず、サブスクリプション型のサービスは「退会」への手続きが面倒くさいことがほとんどだ。

継続の意思確認

前置きが長くなってしまった。昨夜、ネットフリックスの休眠アカウントに継続の意思確認の記事を読んだ。

過去2年以上利用していないユーザーおよび加入から1年間利用していないユーザーにメールまたはアプリの通知を送り、継続を希望するかを確認する。継続の意思表示がなければ、メンバーシップを自動的にキャンセルする。

意思確認をしてくれるだけでも革命的なのに、「継続」の意思確認をしない場合は自動的にキャンセルに! 意思確認メールを読まずにスルーしてしまうであろう(私はこのタイプ)休眠会員の行動を見越してのジャッジ。なんという大英断!

先ほどのジムではないが、自動的に入金し続けてくれる休眠会員は、できるだけ眠らせておく方が企業にとっては収入面での利益が大きい。手間のかからない固定収入となるので、サブスクの世界では、寝た子は起こすな、が鉄則とされている。解約手続きもできるだけ面倒くさく設計する、という話も聞いたことがある。

このようなあり方を提示することで、私のような「マメじゃないから、できるだけサブスク敬遠派の人」の入会の心的ストレスは和らぐのではないだろうか。ネットフリックスが旗ふり役となったことで、続く企業もでてきそう。私のように、マメじゃない忘れっぽい人から、ヌルッとお金を集め続ける入金システムが減っていく世の中になっていけばいいな、と思う(個人的切望)。

制作関係者に給付金

この他に、ネットフリックスは、日本の映画・ドラマ制作関係者に10万円の給付金を支給することを発表した。利用者も、製作者も。組織に所属しなくても、ネットフリックスに関わる人すべてが「我々の仲間である」というようなメッセージ。ただでさえ、毎日お世話になっているネットフリックスがますます好きになる。

出演者を消費する構造

話は大きく変わるが、昨日は、Netflixのオリジナルコンテンツである『テラスハウス』の出演者の悲しいニュースがあった。ネットの誹謗中傷問題に関しては、法的整備やリテラシー向上のための教育など、今後、多方面からのアプローチが必要のように思う。さらに、リアリティショーという、「出演者を消費する」という構造を制作側は深く理解するべきだと思う。

これは、通常業務でタレントや読者の方々と接する編集者の立場として。そして、無自覚に誰かを消費してしまう視聴者側の立場として。改めて、考えていかねばいけないことだとも思う。

コンテンツ・アクイジション部門ディレクターの坂本和隆は、テラハが海外でも受けている要因について次のように説明する。「海外のリアリティショーと比べて男女関係がなかなか進まないことが、(海外では)かえって新鮮に映っています。まさに日本の文化を切りとっているのが『テラハ』ということで、それが評価につながっているのです」
「ネットフリックスは全世界にスタッフを配置し、各国でローカルのオリジナル作品の企画を進めている。こうしたなかで日本法人に与えられたミッションは、日本のよさを“深掘り”し、それをグローバルに展開すること。米国に迎合しない作品を探すことにあるのです」

昨日は、ネットフリックスをめぐる良いニュースと悪いニュース。どちらについても考えてしまう一日だった。

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今日の一本『トゥルーマン・ショー


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