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こんな静かな都知事選が過去にあったのだろうか?

『女帝 小池百合子』を一気読みした。

投票前に読んで良かったと思うし、できるだけ多くの方に投票前に読んでもらいたい一冊だな、と思う内容だった。この本を語り尽くせば、このnoteを一週間くらい書き続けられそうだが、今回は、読後の感想をこの一点について。

結局この世界は、まだまだテレビ(マスメディア)によって動かされている!

毎日、私たちはマスク姿の小池都知事をテレビで見ない日はない。総理大臣は国会議員が決めるけれど、都知事は都民の直接投票で決まる。ゆえに、過去の実績など不問で、単なる人気投票になりやすく、知名度がある人が当選しやすくなると言われている。「なんとなく」という理由で投票する場合は、知っている顔に投票するものである。言い換えれば、知名度があるだけで当選してしまうという結果は、都民の「なんとなく」あるいは、思考停止の産物とも言える。今までの結果を見る限り、そう言われても仕方がないようにも思う。

テレビは、今回、都知事選が実施されることをひた隠しにしているかのような雰囲気さえ感じる。こんなにもセンセーショナル、かつ裏付けに満ちた(とはいえ、もちろん著者の主観は入っているわけですが)『女帝』を扱わないし、他候補のことをきちんと紹介することもない。今回の都知事選を扱う量は、記事によれば1/3だということである。前回は3度も行われていたテレビ討論が、今回は一度も実施されていないとも書かれている。厳密に言うならば、テレビ局側の打診を誰かが拒み、企画が成立していないというのが真相のようだ。一体、それは誰なのか?

とはいえ、ネットでは4名の候補者のみだが(下馬評でいうところの上位4名)、討論会が実施されている。アーカイブがあるので、未見の方は是非。発言内容そのものを聞くのはもちろん、web討論会は発言していない人=人の話を聞いている時の表情や反応も視聴ポイントだと思う。何かが確実にあぶりだされている(見ていて「私も気をつけよう」とさえ、思った)。

お時間ない方は、要旨が書かれているので、以下を読んでいただくことをオススメしたい。

さらに、お時間のない方は、下記の一覧がわかりやすいのでお目通しいただければ。これに目を通すだけで、かなり各候補者の性質が理解できるかと思う。

他の候補者の意見を聞きたい場合は、こちらのweb討論会を(とはいえ全員ではありません)。

さて、これらのweb討論会の存在をどれだけの人が知っているのか?

もちろん各候補者は、街頭演説やオンライン配信も実施している。

だけれども、それでは絶対に届かない人がいる。国政選挙も都知事選も、年代別投票率にほとんど差はない。さしあたってはインターネットでは届かない世代に向けての(もちろん世代の問題ではなくテレビしか見ていない層がいるとも思いつつ)、「情報供給源がほぼテレビ」という人に向けての発信が絶対に必要だと私は思う(もちろん、すべての世代の得票率を上がることがより重要なのだけれど)。

インターネットの時代と言われている。とりにいこうとさえすれば、情報は手に入れることはできる。発信もできる。自分とは違う考えの人の意見に耳を傾けることもできる。

でも、テレビで扱われないことはこの世に存在しないも同じ、という人がまだまだたくさんいるのも事実だと私は思う。

社会は一体誰の意図で動いているのだろうか? 

その結果は一週間後にわかる。

投票日前日までの静かなムードが一変、次の日曜日の夜、テレビでは各社、開票速報で活気づくのだとも思う。1日だけお祭り騒ぎをするのならば、投票日前のラストサンデー(つまり昨日)、でなければ、せめて投票日前日に盛り上げるべきなのではないか。選挙の度に私はそう思う。

とにもかくにも、『女帝 小池百合子』を一気読みした私は、思いきりドキドキしている。

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instgramでは、主に映画や動画配信コンテンツ、読んだ本などについて投稿しています。

↓『女帝』のカバーを外した装丁です(秀逸!)。

追記 2020.07.30】

斎藤美奈子さんの評には、ビンタをされた思い。

http://www.gendaishokan.co.jp/article/W00154.htm?fbclid=IwAR2RZ7P_GNP3fKyM3g1QJ4aoR1ylOTsw0bocSwrClh1GhNDp_gjGwr6XSBY









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