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居場所をつくる。『サードプレイス』と『セカンド・セカンドプレイス』。そして、ハイブリッド型のこと。

大学院の秋季が始まった。修士論文執筆に向け、いよいよ「待ったナシ」感の空気が漂う。これまでに膨大の量の文献を読んできた(大学院に入らなかったら絶対に読まなかったであろうカテゴリーの本たち。それだけでも大学院に入った意味があるのかもしれない)が、これらをもう一度、どうやって攻略すべきか、咀嚼すべきか、ひと呼吸置いている。

早朝から深夜までオープンしている近所のカフェでよく本を読んだり、このブログを書いたり、そして修士論文の構想を練ったりしている。家でそれらを行うよりも誘惑が少ないからか、そして、多少の他人からの視線を感じる緊張感からか、本当にはかどる。あまりに集中できすぎて、時間感覚がおかしくなり、時計を見て、ハッとすることも少なくない。集中できる何よりのポイントは、あえて携帯電話を自宅に置いていっていることかもしれないけれど。

目の前の課題とは関係ないことを考えてしまうことはよくある。マインドワンダリング(迷走)の状態。専門家の調べで、人間の1日の約50%はその状態なのだそうだ。身に覚えがありすぎる。その状態から離れて、目の前のことに集中しやすくなるのが、私の場合はカフェ作業なのだ。

スターバックスが日本に入ってきてからだろうか、家でも職場(学生の場合は学校)でもなく、誰でもない自分でいることができる「サードプレイス」という概念が日本で生まれた。

私にとって、それは間違いなくこのカフェ(以前はスナックだった)なのではあるが、スターバックスは「セカンド・セカンド・プレイス」であると主張する方もいるそうで……確かに、第2の職場的な雰囲気はたぶんにある。

インフォーマルな公共空間でひとりで過ごすマイプレイス型、インフォーマルな公共空間で第3者との対話を行う交流型。そのいいとこ取りをしたハイブリッド型が、これからの日本のサード・プレイスのあり方ではないかという仮説があるらしい。

そんな仮説を下に、サード・プレイスを扱う講義を秋からは受講する。

自分らしい役割をそれぞれ担って、気の合う仲間(=立場ではなく、価値観でつながった仲間!)と助け合いながら楽しく過ごせていけたら、それってとても幸せなことなんじゃ!? それが、本当の町なのか、概念上の町なのか、デジタル上でつながれる町なのか……自分でも未だハッキリしていませんが、結構、本気でそんなサードプレイスについてずっと考えています。

紙の編集者からwebメディア運営を体験した約4年間で、実はいちばん実現したかったのは「サードプレイス」づくりだった。先週、第1回目の講義を受けた。これはもしかしたら自分の人生のテーマなのかもしれないな、などとぼんやりと考えている。


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