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読書日記

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#東京五輪

岡崎京子とオザケン。そして、あの頃と今と

岡崎京子さんの漫画『ジオラマボーイ・パノラマガール』が映画化され、2020年秋に公開されることが決定。その特報映像を観ると、小沢健二さんの『ラブリー』を歌う声が聞こえてくる。 日々目まぐるしく変化する東京の街を駆け巡りながら、ドキドキ、ジタバタする、ジオラマボーイとパノラマガールの2人の平行線の恋の行く先が描かれる。 岡崎作品の前期と後期私は岡崎作品を前期と後期に分けているところがある。それはバブル崩壊の前後と言えるかもしれないし、80年代的/90年代的と分けられるかもし

オリンピックの閉会式だったはずの日に

本当なら、今日は東京オリンピック閉会式だった。 私はスポーツをするのも、観るのも好きだし、アスリートを応援したい気持ちもある。 けれど、東京オリンピック開催には疑問しかなかった。約2週間のスポーツイベント開催に、これほどまでの莫大な資金を浪費することはもちろん、その中・長期的リターン回収にこれまでの開催国がほぼ失敗しているのに!? 戦後、平和的なメッセージを国際社会に発信し、技術力や経済的な潜在能力をアピールする絶好の機会だと捉えた1964年大会と同じような気持ちで

デモはできないこの世の中で

全国的に映画館が休業し、鑑賞が難しくなったということで、配給会社が各種配信サービスでのレンタル配信を開始。映画『白い暴動』。 70年代のイギリスで、移民排斥・白人至上主義を掲げ、支持を伸ばす政党NF(イギリス国民戦線/British National Front)。その中で、人種差別と闘った"ロック・アゲインスト・レイシズム"に迫る社会派音楽ドキュメンタリー! 映画は、数人の若者が呼びかけた運動が最終的には10万人の行進、フェス、NFの選挙大敗までを導いたイギリスを描く。

政治、教育、公共施設……いつだって目的は遠くに

三寒四温。桜が一気に咲き誇りそうな陽気が続いたかと思えば、昨日は東京にまさかの雪。あまりの寒さに、家に閉じこもり、読書をしていたが、なんだかサワサワ。 気になったニュースやつぶやきをサーフィンしてしまう。※ヘッダーは記事中のハリル氏のTwitterより。 各国の哲学 イギリスは新型コロナウィルスを封じ込めるのではなく、免疫を持つ人が一定割合まで増え、感染を防ぐようになる「集団免疫」を国民が獲得するまでやりすごす作戦に出るらしい。 イギリスは「封じ込め」フェーズから感染の