私と書道のはなし ⑤
❋ばらかもんを見ながら習字や書道の話しをつらつらと書いていこうというnote。
さてさて4話目。
今回はとても盛りだくさんだった。清舟クンの書もたくさん見ることができて嬉しい。
まずは『温故知新』
中学生の夏休みの宿題の手本としてササッと書いていた。私もちょうど小中学生の宿題のお稽古をやっている最中だったこともあり親近感を覚えた。
清舟クンの書いた手本は書家の字であった。私の書く習字の手本とはやはり違う。どこが?といえば、線質と余白のとり方だろうか。ちなみに私は半紙課題は朱墨で書くのだが、墨で書くよりも2割増くらい上手く見えるは習字あるあるである。
子どもたちが帰ってからひとり半紙に向き合うものの、何も書けず気分転換に外へ出た清舟クン、まずは石垣を作る手伝いを頼まれる。最初は嫌々ながらも、崩れぬよう石を組んで積み上げ土台を作っていくうちに夢中になっていく。この時の集中力は書にも通づるものがあるように思える。
そして、そのあとに出会った島の人(中学生の子のお父さん)から自分の船に名前を書いてほしいと頼まれた。真っ白な船体を前に迷い萎縮してしまう清舟クンであったが、なる(島の子ども)たちがいきなりペタっと手形をつけたことで何かが吹っ切れたのか、一気に書き上げたのは『唯我独尊丸』すごい名前の船であるが、広がる海を突き進んでいくイメージにぴったりの書であった。
そういえば
「紙以外のものにペンキで書く」という体験が以前一度だけあったことを思い出した。
10年以上前の記事がちゃんと残っており、その時の写真もあった。
名前を書いてくれたお礼に、と干し魚を山ほどもらった清舟クンはご近所さんへのおすそ分けに出かけ、その帰り道に足を踏み外しプチ遭難状態に。最初はパニクるものの、自分の家のすぐ近くということに思い当たり気が抜けて寝転ぶと飛びこんできたのは満天の星空。
とくれば、最後の書は予想どおりの『星』
黒く塗りつぶされた中に白く浮かび上がる「星」を見た時私はとても驚いたのだが、その理由はまたどこかであらためて。
そして
清舟クンは人知れず島を去ったところでこの回は終わったのだった。
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