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バリ島でアーユルヴェーダ・パンチャカルマ4日目

私たちは食べたものでできている。のではない。消化して吸収したもので生きているのだ。

アーユルヴェーダトリートメントのパンチャカルマ第4日目。数週間寝たきりの状態から、這うようにベッドを抜け飛行機でバリ島までやってきた。最初は変わりすぎた環境に体も心も開いていなかったけれど、4日目になると順応し始めていることに気づく。

今日は早朝ギー摂取の最終日。最終日はこれまでで一番量が多かった。だけど慣れたものだ、ぬるいオイルを一気に飲み込み、塩とすりおろした生姜で口直しをする。5秒もかからぬ早業。初日から同じパンチャカルマを受け、ギーをともに飲んできた他のゲストととも連帯感が生まれてきた。スイス、オーストラリア、スペインと世界中からバリでパンチャカルマを受けるためにやってきた人たち。文化や生活が背景が違っても、体と心を浄化したいというピュアな共通点があり、パンチャパルマを彼らと体験できて本当に素晴らしかった。まずいまずいよ、がんばれがんばれと声を掛け合う私たち。プログラムが進むに連れ、私だけではなく偶然に合わせた他のゲストがどうなっていくのかも密かに楽しみにしている。

MAX量のギーを飲んだ後は、案の定気持ちが悪くなった。胸のあたりに底なし沼ができたようにムカムカする。ヨガクラスが終わったあと、やっとギーが消化されてきたのがわかった。気持ち悪いときに体を動かすなんて…とはじめは思っていたが、先生が言う消化を助けるヨガは確実に効果があった。

その後明日迎えるビッククレンジング「ヴィレチャナ」に向けて、毒素を排出しやすくするため、スチームバスをした。お風呂に入ったかのように体がポカポカとし、汗がでて気持ちいい。

体の芯までポカポカするスチームバス

朝ごはんのスープを飲み部屋で休んだ後、楽しみにしていたクッキングクラスに向かった。ドクター自らが料理を教えてくれて、カラフルな食材と様々な風味のスパイスに触れるだけでもパワーが出た。

インド料理の食材。なんて美しいの

私はこのクラスでスパイスの本当の意味を知った。これまでスパイスとは単なる辛味や刺激を足すものとしか認識していなかった。本当に大勘違い。ドクターいわくスパイスにはハーブや漢方のように効能があるとのこと。そして辛いだけではなく、苦味や甘味をもつスパイスも数多くあると学んだ。ドクターは食事の話をするとき、いつもこういう「消化を第一に考えなさい」。

私たちは食べたものでできていると言う。でもそれは不完全な言葉で、食べたあと消化して吸収したもので生きているのだ。どんなに体にいいと言われるスーパーフードを食べても、オーガニック食品を食べても、それが消化されなかったら何の意味もないのだ。だからこそまずは消化力を上げることを大事にすべきで、多くのスパイスはこの消化力を上げる働きがあるとのことだった。体質やその時のコンディションにあった食材を選び、スパイスでその素晴らしい食材が消化されやすいように調理をする。これがアーユルヴェーダ的クッキング。もちろん1日のクラスですべてを理解することは難しいが、これは実践して自分の体で試していくしかないなと思った。

みんなで作った料理たち

そして体だけではなくて…

これは心も同じだと思う。私たちは日々いろんな経験をしている。でも消化不良のまま前にばかり進み新しい経験を求めていなかっただろうか? きちんと消化して、自分の中取り込んでいただろうか? 料理だけではなく、自分の心が日々の出来事を消化しやすい環境作りも大事なのではと思う。

みそ汁が出てきて嬉しかった夜

夜はヨガニドラを初めて体験した。先生の誘導に従って意識を全身に向けていく。眠っているのか起きているのか不思議な感覚だった。

さぁ、さぁ、さぁ。
明日はいよいよビッククレンジングをする。4日間ギーを毎朝飲み体中の毒素を溶かし、野菜スープとおかゆで体をクリーンした。準備は万全! なはず。パンチャカルマのハイライトとも呼べるデトックス日。何が私から出てくるか楽しみだ。

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