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バリ島でアーユルヴェーダ・パンチャカルマ3日目

― ずーんと気持ちが落ち込んで何もできなくなるとき、なんのために私はここに存在しているんだろうと思えてくる。

昨日と同様に6時半にぬるいオイルギーを飲む。昨日よりも更に量が増えた。美味しいものではないが、体中の毒素や私に必要ないものをぬるりと溶かすために必要なのである。

ギーを飲んでヨガに向かう。ゆったりとした消化に良いポーズをとっていく。昨日よりもギー直後にやってくる吐き気はマシになった。簡単なポーズでも終わる頃には汗が止まらない。最後のシャバアーサナのとき、冒頭に書いたような虚しさが襲ってきた。目を瞑ったままツーっと涙が落ちてくる。自分の不甲斐なさに泣けてきたけど、その根本的な問題と向き合うためにここに来たのだと涙に応える。

施設内に住み着く猫。この旅のパートナー

ギーを摂っている最中は、とにかくお腹が空いたら食べるようにと何度も言われた。朝昼晩決まった時間に食べることは一旦忘れ、本当にお腹が空いたときにだけ食べなさいと。9時にヨガが終わってもまだお腹が空かず、部屋に戻って読書をする。

結局お昼前に朝ごはんを食べて、この日はドクターとの座談会に参加した。参加者からのいろんな質問をドクターがアーユルヴェーダの観点から答えていく形式だった。コーヒー? ビールは? 飲んでいいの? ファストフードをどうやって我慢したらいいの? ドクターの質問はコーヒーもビールも飲みすぎはよくない。マクドナルドも毎日食べるのはやめた方がいい。いちばん大事なのはバランスなんだと言っていた。体調を注意深く観察する習慣が大事。そしてバランスが傾いてきたとわかったら、それを整えることが一番大事だと。私たちはつい短絡的に流行りのスーパーフードをたくさん食べようとか、コーヒーはだめとか、16時間は食べないとか白黒はっきりとしたアドバイスを求めたがる。しかしアーユルヴェーダはそんなやさしいものではない。生きることに真剣にならなくてはいけない。インスタントに健康は手に入らないのだ。だけど自分の心と体の調子に思いやりを持って向き合う癖さえつければ、これはダメという禁止事項も、これはしなければいけないという強制事項もない懐の深さがある。

お気に入りの場所

この日も午後から全身オイルマッサージと額にオイルを垂らすシロダーラを受けた。初日よりは、シロダーラに対する不快感は減った。脳がアーユルヴェーダトリートメントに順応し始めてきたのか。

朝昼晩とスープを食べ夜のヨガクラスに参加し、とにかくゆったりとした時間軸で過ごし寝た。

大好きになったインドのお粥キッチャリー

自身の健康への向き合い方が、私を苦しめていたのかな? と少し振り返るきっかけをもらえた一日だった。今まで触れてこなかったインドの知恵に毎日触れて、心から満たされる日々が続いている。明日はどんな気付きに出会えるのだろうか。

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