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「エッセンシャル思考」を取り入れてカオスな状態から抜け出す(後編)

「今、一番大事なことは何か?」を常に考える

 事業をスタートさせるうえで「ビジョンとミッション」は決めていましたが、それは単なる方向性で、大事なことだけど、走り出すには曖昧。読むだけで盲目に走り出せるような分かりやすく具体的な目標が必要でした。では、今、何が一番大事か。考えた結果、自分のモチベーションをドライブさせるために、実店舗を完成させて少しでも良いからワインを売って現金が入る仕組みを作ることでした。目標が決まってすぐに、工務店との打合せを設定し、いったん店舗準備以外の作業は止めました。商品棚の枚数が決まれば、必要な耐荷重が算出でき、棚を打ち付ける金具が決まる。そうやって1つずつ、ものごとが前進していくと、それまでカオスだった頭の中が少しずつ冷静になってきます。
 選択したり決断する場面で悶々と悩んで前に進めない時も、この問いです。「今、何が一番大事?」。例えば、実店舗を完全予約制にするかしないか悩んでいた時。1人で営むため、来るか来ないか分からないお客をずっと座って待ち続けるのは非効率。そうだからと言って、予約制にするとフラッと来てくれるお客さんを逃してしまう、敷居の高い店だと思われる…悶々。でも何が一番大事かを考えれば、答えは自ずと決まります。一番大事なのは、きちんとつくり手の想いを届けること。それならば予約制で、来店いただく方ひとりひとりにきちんと対応できる体制にすべきです。

断る勇気をもつ

 エッセンシャル思考でいこうとする私にとって一番の難題は「断る」。本質的で具体的な目標が決まったら、目標に関わること以外は「断る」が出来ないと、一番大事な事に集中できません。元々、情に流されやすい私、これは今も訓練中です。「絶対あなたのためになるから、このプログラムは応募してみた方がいいよ」と言われ、流されるままに応募したために、一番大事な事を差し置いて応募申請の書類作成に時間を費やしてしまう。子供を送った後にママ友の話を聞いていたらいつまにか1時間経っている。自分のリソース(時間と労力)の使い道に満足できずに後から後悔するのは自分です。常に「今、何が一番大事?」を自分に問いかけて、その答えを優先するように意識する。「今日は●時までに帰宅しないといけないんです」と最初にことわりを入れる。スマホを家に置いてPCだけ持ち、Wifiの無いカフェに行って集中して作業する。少しずつですが、出来るようになってきました。

近所の行きつけカフェ。Wi-Fiが無いのが逆に良いのです。

決断できない時は壁打ちする

 一番大事なものを認識し、それ以外を捨てても、決められずに停滞してしまう時は、情報が不足しているか、情報を整理出来ていないかだという事も分かってきました。自分ひとりで営む会社なので、当然、自分自身に決裁権があります。それなのに決められないのは、情報が足りないから。「ここが分かれば判断できるな」という点を探してその情報を取りに行く。それも出来ずに悶々とする時は、いったん誰かに相談する事にしています。会社員時代のように、上司に話す、そのまた上司の意見を仰ぐ、部下に聞いてみる、という相談相手がいません。家にいる夫や、悩んでいる分野に詳しい知人に相談すると、冷静な視点で問いを投げてくれるので、それに答えていくうちに足りない情報が見えてくるのです。最後に決めるのは自分なので、相手に答えを出してもらうことは出来ないですが、壁打ちの壁(話し相手)になってもらうことで、この半年弱、本当にたくさんの方に助けて頂きました。

目の前のことに集中する

 作業中に気が付くと別のことを考えてしまったり、ついスマホでSNSを開いてしまったり。これらも一番大事なことに費やす時間を無駄にすることになってしまいます。最小の時間で成果を最大化するためには、目の前のことに集中する訓練も必要です。その訓練の一つとして、毎朝のヨガの時間を活用しています。私は、毎朝起きたら10分間YouTube番組「B-life」のマリコ先生の動画を見ながらヨガをする習慣があるのですが、その10分間に自分のカラダの調子のこと(伸びている筋肉がどこか、今日はちょっと肩が回らないな等)以外を考えないようにしています。

 「あぁエッセンシャル思考じゃないな」と反省する日もまだまだ多いですが、この思考法は、自分がやりたいことを実現し、充実した人生を創るのに役立ちそうだと感じています。

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