【Xデザイン学校大阪分校】パーソナルコース #10(02/27)

前回からだいぶ間が空いてしまいました。途中、組織を研究対象として取り扱っていたので、実施内容を公開することができませんでしたが、最終回を迎えたので1年間を振り返りたいと思います。また、大阪分校のパーソナルコースは今年度新設コースとなり、我々が1期生となります。これからパーソナルコースを受けられる方の参考になりましたら幸いです。

パーソナルコースで研究したこと

研究対象を、経済圏拡のための新規サービス検討としていました。新規サービスを作るには、最近のパーパス経営の流れを見ると、企業理念、ビジョンに基づくべきでは無いかと考え、企業理念、ビジョンを捉え直すことから始めました。

パーパスを参考に、企業理念を捉え直す

パーパスを企業の社会における根本的な存在意義と定義しました。また、企業の強み充足すべき社会のニーズの重なる部分がパーパスであるという前提で進めることとし、

  • 企業の強み=現状のアセット

  • 充足すべき社会のニーズ=未来洞察から少し先の将来を見据えた社会ニーズ

この2つを書き出しました。

KDDIではパーパスという表現は現段階ではされておらず、上記の前提で、自分達なりの解釈を加え、企業理念、ビジョンを捉え直しました。

これを機に、他社のパーパス、企業理念を調べましたが、直感的に理解できるものは「ローコンテクスト」であるということが発見でした。
企業規模・領域が広くなると、「ハイコンテクスト」にならざるを得ないのも理解できますが、一般的すぎる表現は、背景にある深い文脈を理解できないというジレンマを感じました。

デザイン組織が果たすべき役割とは

企業理念とビジョンの解釈を行った後に、それに基づき行動するために、

  • デザイン組織が果たすべき役割

  • 組織にどのようにデザインを組み込むことができるか

という点について議論し、デザイン組織の未来を問い直す期間を設けることにしました。詳細はここでは記載できないのですが、アウトプットとして、3年後の目指す組織ロードマップを作成しました。現在これを使い、来年度以降のデザイン組織のビジョン組織の方向性について、メンバーおよび上司と検討を開始しています。

新規サービス検討

ここまでやってようやく、デザイン組織としてどのような視座を持つべきか、どのような目的で新規サービスへ取り組むべきかということがわかってきました。

社内の新規サービス立ち上げへジョインすることになり、ユーザー調査、分析、ペルソナ、コンセプト設計、コンセプトカタログ、ストーリーボード作成までを行いました。

このサービスは現在、長野県で、実証実験を行っており、ストーリーボードを用いて、受容性調査を行っています。

まとめ

新しいサービスを検討しようと始まりでしたが、浅野先生のパーパスに関する講義を受けて、企業理念の捉え直しから始まり、その後、組織、サービスという一連を流れへと繋がり、パーパス経営が話題となっている理由が理解でき貴重な機会となりました。
デザイナーはビジネスへの理解が必要であり、ビジネスを含めてデザインを行うことの大切さを改めて感じます。

今回は、テーマには入れていませんが、デザイン組織が浸透するには企業文化がとても密接に関連しており、企業文化の変革に必要だと感じています。今後は、企業文化を変えていくということもトライしていきたいと思っています。

自分達で研究内容を決めており、課題感をもって臨むので、他の参加者の方も、毎回とても内容の濃いアウトプットとなっていて、それを聞くの刺激的でした。研究課題は自由ですが、パーソナルコースは、少人数で、クローズドな環境なので、組織を率いる方、経営者の方にも向いているコースなのではと思います。

とても濃い1年だったので、パーソナルコースを卒業してしまうのは本当に寂しいです。浅野先生、佐藤さん、水本さん、1年間ご指導くださり、本当にありがとうございました。





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