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「検索」は検索サイトでやらない!○○を使う中国人

検索サイトを使ってますか?

皆さんは、何か調べものをしようとしたときに、まずどんなサービスを使いますか?Google? Yahoo!? だいたいの日本人だと、このどちらかで検索をするのではないでしょうか。「Instagram」と答えたあなたは、きっと若い女性の方ではないでしょうか?(違ってたらごめんなさい) では中国人の方はどうすると思いますか? Google、Yahoo!が 使えないので、中国版の検索エンジン「百度だ!」と思ったあなた。不正解ではないですが、100点の答えでもないです。

百度の勢いがなくなったことも要因の一つ

2016年に起きた魏則西(ウェイ・ザーシー)事件をご存知でしょうか。簡単に説明すると、虚偽の記事を載せていたとある病院が百度に対して多額の広告費を払っていたがためにその虚偽の記事が検索結果に対して上位表示されてしまい、その記事を信じて病院に行った魏則西さんが結局亡くなってしまったという悲しい事件です。このことは中国でも大きなニュースとなり、百度の検索結果=お金でいくらでも操作できる、つまり信用ができない、という流れが中国人の中でできてしまいました。その結果、百度の広告収入は今でも右肩下がり、百度は新しい収益の軸として車の自動運転技術の方にシフトしています。

では、百度を使わずに、何を使って検索をしているのでしょうか。

アプリ、アプリ、そしてまたアプリ

結論から言うと、「自分が調べたいジャンルに合わせたアプリ」です。具体的に言うと、例えば「旅行先を決める」ということであれば主に「馬蜂窩(マーファンウォー)」、「化粧品の情報を調べたい」ということであれば主に「小紅書(RED)」、「このニュースに対する世間の意見ってどんなのだろう」ということであれば主に「微博(ウェイボー)」、という具合です。日本だと「検索エンジン」からの「該当するwebサイトorアプリ」という流れだと思いますが、今の中国人は「検索エンジン」というステップを踏みません。

(なので、百度リスティング広告をプロモーションのメインで提案をしてくる広告代理店は私はまず信じません。もっと提案すべき施策があるでしょ、と思ってしまいます)

スマホが普及してからネット環境が整った

こういった流れになったのは、上記で述べたように百度の勢いがなくなったことも大きいですが、もっと大きいのは、中国のネット環境がスマホが一般的に普及をしてから発達したことも大きいでしょう。我々日本人(特に30代以上)の感覚だとネット環境の変化は、おおざっぱに言うとPC→ガラケー→スマホというイメージですよね。中国は、スマホからスタートしている感覚です。なので、ネット環境をスタートした時点でアプリがあるのが当たり前なんですね。そして、日本人も20代になってくると初めて持った携帯電話がスマホだったというスマホネイティブな人がほとんどではないでしょうか。なので、冒頭でも述べたように検索するときに「まずInstagram!」という人が多くなるのも、なんだか納得ですよね。

今後、ますます日本でもスマホネイティブ世代が増えていくのは確実なので、「検索=自分が調べたいジャンルに合わせたアプリを立ち上げる」という中国的な行動パターンの傾向はどんどん顕著になっていくのではないでしょうか。

現場からは以上です!

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