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【悪い癖】トイレを失敗する・・・!
おしっこ、うんちの失敗って飼い主さんにとって非常にストレスになることが多いと思います。ネット上でも、どうやってトイレトレーニングをするかを紹介している記事も多いですが、実はトイレの失敗の理由は犬によって様々です。原因が違えば、トレーニングの仕方も変わってきますよね。
ドッグトレーニングをしている中でクライアントの方が困っていた排泄の失敗の事例をご紹介したいと思います。
1.ケージに入れて扉を閉めると排泄をする
■事例
Aさんのおうちでは、お母さんが家事をするときに犬をケージに入れて落ち着かせているそうです。そうすると、いつものおしっこの量ではないものの、排泄をするんですね。おしっこだけでなく、うんちをすることもあり、その場合は、そのままにしておくとうんちを食べてしまう(食糞)こともあったそうです。
■お困りごと
・家を留守にしている間も必ず排泄をしてしまうので、うんちを食べてしまうことがある
・他の場所でトイレスペースを作ってもしてくれない(通常のトイレトレーニングをしてもできない)
さて、この場合はどういったことが原因として考えられるでしょうか?
排泄の失敗が起きている原因はいくつかありますが、このケースでの一番重大な原因は分離不安です。分離不安を初めて聞いたという方はこちら↓
このワンちゃんは「排泄をする=お母さんが来て片付けをしてくれる」ということを学習しているんですね。なので、お母さんと離れて不安になったとき、排泄をすることで、お母さんの関心を引こうとしています。ご家族もそのことに気づいていなかったので、食糞を防ぐためにも排泄をしたらすぐに片付けをしていたそうです。
このようなケースではトイレトレーニングをしても意味がないですね。根本原因の分離不安も良くしていく必要があります。環境操作とトレーニングの2軸で進めていきます
2.環境操作
このおうちではケージの中にトイレがありました。そもそもトイレがケージの中にあると、ケージに入ると排泄するという癖が抜けないので、ケージの中ではトイレをさせず、他にトイレの場所をつくってあげて、そこで排泄をするようにトイレトレーニングを行っていきます。
もちろんお留守番のときには、ケージの中にトイレシーツを置きます。ただ短時間ケージの中に入れる、フリータイムでケージの外に出しているというときは、ケージの中にトイレシーツをおいておく必要はありません。生理的な排泄欲求が適切に処理できるよう、犬がいつでもアクセスできるような場所にトイレスペースを作っていきます。
次に犬がこれまで学習してきたロジックを崩していきます。「排泄をする=お母さんが来て片付けをしてくれる」を崩していくには、
「排泄をする=お母さんが来てくれない」
という状態を作っていく必要がありますね。なので、犬が排泄したとしても「すぐに片付けない」というのを基本ルールにしました。ただし、食糞があるので、うんちをしたときにはすぐに片付けます。片付けるときはビニール袋やティッシュですぐ取り上げます。声もかけず、叱らず、目も合わさず静かにさっと片付けましょう。
ここで、声をかけてしまうと犬が欲しい「飼い主のアテンション」を与えすぎることになっちゃいますね。無意識の報酬は一切やめるようにします。無意識の報酬についてはこちら↓
2.トレーニング
まず分離不安のトレーニングにはベーシックトレーニングの中でも「おすわり+マテ」「フセ+マテ」が有効です。待っていても、飼い主さんは帰ってきてくれるんだ!と学習させます。
ケージに入れたときも、フセ+マテをさせたまま家事をしたりすれば犬はお仕事中になりますね。落ち着いてゆっくり過ごせているときに、遠くからおやつやフードを投げ入れるのも有効です。
次にトイレトレーニングをします。このワンちゃんはケージの中でトイレをするというのを覚えてしまっているので、場所でトイレを覚えてしまっています。ケージ以外でも排泄できるようにしたいので、徐々にトイレの場所を変えて、トイレシートが有る場所でどこでも排泄できるようにしていきます。
いきなりトイレの場所を部屋の反対側にしても、犬はルールが変わりすぎて混乱してしまいます。毎日5cmずつずらして徐々に排泄の場所をケージから話していきましょう。犬にとっても、飼い主さんの家族にとってもストレスがない方法を考えていきます!
3.最後に
トイレトレーニングがうまく行かない場合は、他にも要因があることがあります。例えばトイレの場所が好みではない、興奮して排泄している、恐怖や不安による排泄、マーキング、分離不安など。。。この事例ではトイレの場所がケージの中にあることと、飼い主さんとの分離不安が原因でした。ご家庭の環境や犬のボディランゲージを専門家に分析してもらうことで、速やかに改善ができることも多いかな、と思います。
一般的な方法でも改善しないときは、プロにご相談いただくこともおすすめです!
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