見出し画像

いきいきのびのびワンちゃんに育てる方法

こんばんは、Yokohama Dog Academyです。

ワンちゃんにもいろんな個性があり、明るい性格の子もいれば、不安が強いワンちゃんもいます。どんな個性でも、飼い主さんにとってはかわいい個性ではありますが、やはり不安が強い子は、ちょっとした物音や刺激に反応が強く、いつもドキドキしているようで、かわいそうですよね。できれば、おおらかで明るい性格になってほしいものです。

この性格というのは、遺伝的な要素で性格が決まる部分もありますが、一番大事なのはパピーの頃の育った環境も大きな要因となりえます。遺伝は飼い主さんでコントロールができないので、もしおおらかな明るい性格になってほしいと望むのであれば、このパピーの頃の環境を整えていく必要があります。


1.なぜパピーのころの環境が大事なの?

正確には生まれてから2~3か月の「社会化期」と呼ばれる時期が非常に重要と考えられています。この時期のワンちゃんは新しいものに興味があって、知らないものでも、どんどん近づいて何だろう?って様子を見に行くんですね。ですが、この時期が終わってしまうと、好奇心より、警戒心が上回るようになり、新しいものを警戒するようになってきます。

よくあるのは、ワクチンプログラムが終わるまで外に出してはいけないといわれて、社会化期を完全な室内で過ごしてしまって、そのあと散歩に連れて行ったら散歩が嫌いになってしまったというワンちゃん。これは車の音やライト、自転車が近くを通ったりすることを最初に恐怖体験として感じてしまったんですね。一度「車=怖い」と学習されてしまうと、この関係性を崩すには、再度「車=楽しい」と上書きしていかないといけないのですが、これがすごく大変です・・・労力もかかるし、時間もかかります。

なので、一生のうちに遭遇するであろうすべての刺激に対して、この社会化期には積極的に接するチャンスを作り、すべてにおいていい思い出を作ってあげるようにしましょう。

Tips
いくら社会化期とは言え、怖い思いをしたらその刺激が怖くなります。例えば見知らぬ人にも慣れさせたいといって、家に友人を招いたとしても、急に抱き上げたり、目を合わせたりするのは犬にとって逆効果になることがあります。犬のボディランゲージを見ながら、ゆっくりと近づいていくようにしましょう。カーミングシグナルがでたら、それ以上は近づかず、犬が近づくのを待つようにしましょう。


2.どんなことをすればいいの?

この時期にはワンちゃんが触れる刺激すべてに「いい思い出を作ることが大事」です。この記事で具体的な内容を書いてますので、ぜひ参考にしてください。

慣れてほしいことに対して決して「嫌な思い出をつくらない」ことが重要です。パピーのころは甘噛みしたり、入ってはいけない場所に入ったり、コードを噛んでしまったり、いろんな問題行動があると思いますが、お仕置きを使う必要はないと思います。他におもちゃ遊びに誘ったり、おいしいものを部屋の反対側に投げたり、入ってはいけない場所にはゲートを設置したりして、問題行動自体を起こさせないようにコントロールしてあげましょう。

ルールがわからない中で「お仕置き」を使うと、学習無気力症候群を発症し、何に対しても不安を抱えたワンちゃんになっちゃいます。ルールを教える前に、まずはオビディエンストレーニングを行って飼い主さんとのコミュニケーションができるようにしていきましょう。


3.パピーじゃないけど、もっといきいきとした生活をさせたい!

社会化期にあまり外に連れ出さず、ビビりのワンちゃんでも、決して遅くはありません。大人になってからも、学習は継続することができます。うちの犬もそうですが、ビビりの子は不安が強いので、あまり新しいことに積極的にならないかもしれません。また、すでに怖いと学習した場所や事柄に対して、もう近寄れないなんてこともあるかもしれません。

そういうときは焦らず、犬のペースにあわせて、ゆっくり学習をさせていきましょう。人間でいうところの「ショック療法」というのは犬にはあまり有効でないことがわかっています。

例えば、ワンちゃんが苦手な子を、慣れさせようと思ってドッグランに連れて行って、真ん中に置き去りにしてみたとします。これはいわゆるショック療法ですよね、飼い主さんはこれだけ多くのワンちゃんに囲まれれば、もう慣れるしかないだろうと思うかもしれませんが、実は逆効果で、今までよりももっとワンちゃんが苦手になることのほうが多いんです。

こういうときは、犬が近づける範囲まで自ら近づいていくのを待ち、そこでしばらくおいしいものをあげたりゆっくりさせてから、さらに近づいていくのを待つというのが一番効果的です。時間はかかりますが、焦らずワンちゃんのペースに合わせることが何よりも近道です。

Tips
この方法は馴化、系統的脱感作、拮抗条件付けと呼ばれる方法です。

4.まとめ

苦手なものを一つでも減らしてあげて、不安を感じなくさせていく、一歩一歩一歩犬のペースで慣れさせていく。これが明るいいきいきとした性格のワンちゃんに育てていく秘訣です。また、他にも犬が犬らしい行動をできるようにしていくことも大事です。犬のウェルフェアを考えて、ぜひ楽しい生活を過ごしてくださいね!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?