横浜ビール「めぐりあい meguriai 」シリーズ『戸塚×下川町 浜なしウィートエール』の物語
『戸塚×下川町 浜なしウィートエール』は、友好協定を結んでいる横浜市戸塚区、北海道下川町が、交流を重ねてきた町同士「お互いの名産を使用したビールが完成する時期に、遠くにいる仲間同士で乾杯しよう!」という想いで、2018年より醸造・発売してきました。
それぞれの特産物である、横浜市戸塚区の「浜なし」100kgと、下川町産小麦「はるきらり」を使用した爽やかな味わいのビールです。
『戸塚×下川町 浜なしウィートエール』誕生
『戸塚×下川町 浜なしウィートエール』は最初、2018年1月に『ともだちウィートエール』として発売されました。友好協定を結ぶ戸塚区と、北海道下川町の「遠く離れた街に暮らす“ともだち”に想いを馳せる一杯を」という思いで毎年「横浜ビール」が醸造しています。
横浜市と下川町は共に2011年に「環境未来都市」に選定されており、下川町と戸塚区川上地区による環境に関する交流を契機として、2011年8月に友好協定を結びました。
「環境未来都市」とは、低炭素社会と持続可能な社会実現に加え、環境、社会、経済の三側面に優れた、より高いレベルの持続可能な都市として、国から選定された都市・地域の事を言います。
現在も、それぞれの街が地方創生を一層促進することを目的としてSDGs達成を目指して取り組んでいるのです。
「相澤農園」相澤さんと浜なし
「浜なし」は、横浜市で作られた梨の総称で「JA横浜」にて、公式認定された梨のみ「浜なし」と認可されています。ビールに使用しているのは、戸塚区の梨農園「相澤農園」を含めた五軒の農家の方々による「豊水」の品種を中心とした「浜なし」です。
「浜なし」の発祥について
「昔は戸塚区で野菜を引き売りしている人が多かった。リアカーを引いて街に出向いて、野菜を売りに行ってね。引き売りをしに上岡に行った農家の人が、店の隅に梨の苗木があったのを偶然見つけたんだよ。その頃はまだ、梨を育てている人はいなくて、それが最初。
その後に十年くらい経って『美味しいから作ってみなよ』って、梨を栽培する農家がこの辺りで増えたみたい。」
と、相澤さん。ひょんなきっかけから誕生した「浜なし」は、横浜の名産として現在も愛されています。
相澤さんは「相澤農園」に参画するまで、ITサービスの大手企業に勤めながら、グランドホッケーの選手として国民体育大会に出場するなど、何事もアグレッシブに取り組まれてきました。
「相澤農園」に仲間入りした経緯について
「以前の職場で早期退職制度があると知って、自分の為の制度だと思ったんだよ。親父が健全なうちに継がないと、何も出来なくなってしまうからね。だから会社を説得して農家へ転職したんだ。周りの人達は『余生が明るくて良いねぇ』って言われたよ。」
そう振り返る相澤さんはお孫さん達と仲良し。「休みは大体手伝っているよ。楽しいからね!」と誇らしげに話すお孫さんの姿が印象的でした。
「佐藤農園」佐藤 導謙さんとはるきらり
「佐藤農園」佐藤さんは、下川町産小麦「はるきらり」を開発されたご本人です。元々ある品種「ハルユタカ」が雨の影響で品質が落ちてしまう問題から、雨にも強く栽培しやすい小麦を目指して開発されたのが、下川町産小麦「はるきらり」なのだそう。
下川町は北海道の北部に位置し、町の約9割近くが森林の自然豊かな地域です。冬季には氷点下30℃まで下がる環境の中で成長する「はるきらり」はたくましい小麦なのです。
『戸塚×下川町 浜なしウィートエール』について
「はるきらりは、他の品種に比べて蛋白質が高すぎないのでビール醸造には合っていると思います。この品種を使ってビールを醸造している会社も少ないと思うので嬉しいですね。
何より、自分にとって可愛い存在、大切な小麦がビールにって言うのは、率直に嬉しいです!毎年本当に楽しみです。」
そう話す佐藤さんの姿は本当に嬉しそうで、このビールを通した繋がりの強さを感じました。この機会に是非、横浜を超えて育まれた『戸塚×下川町 浜なしウィートエール』をお楽しみ頂けますと幸いです。
協力
相澤農園 (横浜市戸塚区)
佐藤農園(北海道上川郡下川町)
横浜市戸塚区
北海道上川郡 下川町
大川印刷 (ラベル印刷)
『戸塚×下川町 浜なしウィートエール』のラベル印刷は、横浜市戸塚区に会社を構える「大川印刷」が担当しています。明治14年に創業された歴史深い印刷会社は、環境負荷低減を徹底し、持続可能な社会の実現を目指して、環境印刷やSDGsに対して積極的に挑戦し続けている企業です。
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