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2022「夢で逢えたら授業」@二俣川小学校

2022年9月27日(火)に今シーズン2回目の「夢で逢えたら授業」を開催しました。

「夢で逢えたら」とは

横浜FCホームタウン活動として長年継続して行われている横浜FC「夢で逢えたら授業」。

「夢で逢えたら」とは、三浦知良選手(現在鈴鹿ポイントゲッターズに期限付き移籍中)がヴィッセル神戸在籍時の2003年2月にスタートし、現在は選手たちが継承して横浜FCホームタウンプロジェクトとして、児童との対話を通じ夢を持ち続けることの大切さを伝えることを目的として、小学校の授業の時間をお借りして選手自身が子どもたちに向け授業を実施する取り組みです。

「夢で逢えたら」を行うことで
「児童たちが自分の夢を言葉にすることで自信をもってもらうこと」
「プロとして活躍する選手たちとの出会いを通して、夢に向かって努力することの大切さを伝える」
。そして、選手自身もオフザピッチの場所でテーマに沿って話をしたり、人に伝えることで「自己のスキルアップ」としてもらいその先のスポーツの普及へ繋げるなどをねらいとしています。

今シーズンは横浜市の企業株式会社テクトレージ様、株式会社アン・デザイン様にこの活動に賛同していただき、横浜市内の小学校で「夢で逢えたら」の授業を開催しています。

第1回目の様子はこちら👇

横浜市立二俣川小学校へ

訪問したのは横浜市立二俣川小学校。
昨季からフリ丸が運動会へ参加させてもらうなど親交を深めてきました。

この日、児童の前で授業を行う先生は・・・・・・
高橋秀人選手、市川暉記選手、西山大雅選手。

3選手ともに初めての夢で逢えたら授業。
授業前には「少し緊張してきた」との声も(笑)。

選手の授業内容をご紹介します。

6年1組 高橋秀人選手

高橋選手は「サッカー選手」「学校の先生」になりたいという夢を幼少期から大学生まで持っていました。大学卒業後の進路を決めるタイミングで「やっぱりサッカー選手になりたい」という夢を諦められず両親を説得しサッカー選手になることを決断したそうです。


高橋選手が児童に伝えたいテーマは二つ。
一つ目は、「好きなことに無我夢中になること」。
今は好きなこと(目標)を1つに決めずに色んな好きなことをやり続けることで、大人になったときにそこで生かした経験が仕事で活かせたり、その時の夢や目標に対して活かせることができるから今は「好きなことに無我夢中」で取り組んで欲しいということです。
二つ目は「夢は変わっても良い」ということ。
色んな夢を持つことは大切で、小学校の時、中学校の時、高校の時など年が重ねるごとに夢が変わる事は決して悪いことではない。夢や目標に向かって努力してきたことが、将来他の事で必ず活かせることができるということでした。

最後に、「悩んだり迷ったりしているときは、一人で抱え込むのではなく周りの人に相談したり、色んな意見やアドバイスを聞くことが大切。最後は自分自身(自分の意見を尊重していく)で夢を決定しその夢に向かって努力していってほしい。今は好きなことにどんどんチャレンジしていくことが夢に近づくための大切なことで、好きなことや楽しいことをやっている時こそ、人は笑顔になれると思うから、今は好きなこと、夢をもつことを1つに絞らずにたくさんの好きなことをしていって将来自分の夢を見つけていってほしい」と話していました。


6年2組 西山 大雅選手

西山選手の初めての夢は「犬を飼うこと」。しかし親から飼うことが許されたのはカメだった(しかもカメを脱走させてしまう)。最後の望みでプレゼントでサンタさんに犬が欲しいとお願いをしたが、プレゼントはニンテンドーDSだった・・・。人生初めての大きなひざの怪我は「犬」に多い怪我だった・・・という「犬」にまつわる面白エピソードで児童たちの心を完璧につかんだ授業です、終始教室からは爆笑が。※本人曰く、この話をしてスベったことはないそうです。

西山選手は、「努力しつづけることをやめないでほしい」「どんな経験でも無駄なことはない」と子どもたちに話していました。その中で、「夢は1つに絞らなくても良い」、「たくさんのことに興味をもってほしい」ということ。「夢はゴールではないし、興味をもつことがスタートでもある」ということを話していました。

また、自身が影響を受けた「人生時計」という言葉についても話していました。人生時計とは自分の年齢を3で割り、その数字を24時間制の時刻に当てはめてみる」ものです。そこで自分の人生の時刻を知ることができます。例えば、今が30歳であれば、30÷3で10時、つまり午前10時です。30歳になったときに、まだ午前中なので時間はたっぷりあるということ。

クラスの皆さんの年齢は12歳。12歳÷3になるので、午前4時になります。まだまだ、時間はったぷりあるから、色々なことが出来るしチャレンジすることも出来るので頑張りましょう!と児童たちにメッセージを送りました。


6年3組 市川 暉記選手

神奈川県小田原市に生まれた市川選手は、色々なことに興味がありひたすら遊びに夢中になっていた幼少期だったそうです。サッカー、バレー、ドッジボールなどアクティブに動き回る反面、テレビゲームなども一通り経験した。勉強も真面目に取り組んだと自分では思っているが、少しだけ後悔していることがあるそうです。それは、サッカーを言い訳に勉強する時間が少なくなってしまったこと。プロのサッカー選手になって思ったことは英語をしっかり学んでおけばよかったと思う。なぜならば英語が話せたら、もっと外国籍選手とのコミュニケーションが取れたのではないかと思う。自らの経験から「みんなも、自分にとって必要なことはもちろんだけど『学ぶ』ことを続けてほしい」とメッセージを送りました。

市川選手には大切にしていることが2つ。
一つ目は「出会い」。たくさんの人と出会うことで情報交換ができたり困ったときには助けてくれることもあるし、自分が助けてあげることもできる。人生の中でかけがえのない人との出会いは必ずあるので、出会いを大切にしてほしい。
二つ目は、「楽しむこと」。外に出て友達と遊ぶこと、絵を描いたり、音楽を聞いたり、自分にとって楽しいことをたくさん見つけることで、イヤなことがあったときは楽しいことを考えたりリフレッシュすることで乗り越えられることもたくさんあると話しました。

授業の最後には「心」が一番大事ということを話してくれました。
「技術、体が整っていても心が整っていないとくじけてしまい実力が発揮できない。技術や体力は体を鍛えてトレーニングや運動でカバーできるけれど、難しいのは心をどう鍛えるのか。心を使わないとメンタリティが強くならない。そのためには立ちはだかる壁から逃げないこと。乗り越えることで「心」が少しずつ成長していく。人に相談することは弱いことでも恥ずかしいことでもないから、周りの人に相談することも大事」と伝えました。

GKの一番大事なことは、一つしかないポジションを任せられるという「信頼関係」を築くこと。自分の大切なものを他人に任せる時はどんな時でも「信頼できる人」がそこにいてくれるはず。たくさんのことに興味を持って好きなことをやってみることで、多くの人に出会い、人とつながっていく。多くの人から刺激を受けて自分を高めていくことで、夢をかなえることができるとゴールキーパーの市川選手ならではの授業でした。

授業を終えて

昨季、二俣川小学校にフリ丸が登場したことをきっかけにニッパツ三ツ沢球技場へも足を運んでいただくようになった泉校長先生。自身もサッカーをされていたそうですが、お子さんが大きくなり久々のサッカー観戦で三ツ沢のピッチの近さなどにハマり、最初は選手の名前もほとんど知らなかったそうですが、今ではユニフォームを着てスタンドで応援をしてくれるようになりました。

選手たちの感想

西山大雅選手
リアクションをしてくれるクラスで初めてでしたがとてもやりやすく、楽しく授業をすることができました。

市川暉記選手
楽しい時間でした。温かく迎え入れてくれて、子どもたちと協力して授業を進めることができました。少し真面目に話し過ぎてしまったかもしれませんが、次は(西山選手みたいに)犬の話で盛り上げたいと思います。(笑)

高橋秀人選手
子どもたちが温かく、黒板に素敵な絵を描いて迎えてくれて、授業を一緒に行う中で6年1組のファミリーになった気がしています。カズさんが始め、クラブが築き上げてきた「夢で逢えたら」を、これからも他の選手と継続して地域の子どもたちの夢へのきっかけになれるように、僕らもクラブの活動にもっと関わって、横浜が素敵な街になるようにしていきたいです。

私たちは「夢で逢えたら」を通し、選手たちの授業を聞いた子どもたちが、横浜FCがここにあることで、横浜というまちをもっと好きになるきっかけ、プロサッカー選手を身近に感じることで「夢」への第一歩になってもらえたらという想いを持って活動しています。
選手たちが話したことを、今すべてを理解することは難しいかもしれませんが、彼らが悩んだ時や何かを決断するときになったとき、「こんなことあったな」と思い出してくれたらとても嬉しいです。

今回ご協力いただいた横浜市立二俣川小学校の児童の皆さん、先生方、保護者の皆様、本当にありがとうございました!

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