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アートに興味が湧いて半年がたった🖼️美術館に行って1つの絵画を60分見てみた話

昨日友人から〈けーたはなんで美術とかアートに興味持ったの?〉と連絡があり、電話したところ〈クリエイティビティを向上させるには、どうしたらいいのか〉という相談だったので自分なりの考えを話したりして、楽しい時間を過ごした

2020年は美術やアートについて考えたり、調べたりすることが多かった。なぜかというと理由は2つ

①〈建築〉というのは実際に中で生活が営まれる、〈生活の箱〉である合理的な側面と、そこに住む人々の視覚に訴える外観や、内装の芸術的な側面がある。〈建築〉はマザーアートとも呼ばれ、その建物1つが1つの作品だから

②芸術作品の価値というものは、その作品自体に値段がついているのではない。というのも、材料費が2万円、制作には10時間かかったか時給1万円として、合計12万円で売ります。とはならない。その絵にはその人の思想や、歴史、表現技法、が幾層にも重なっている結晶であり、少しでも理解に近づきたかったから

それは例えば本に似ている。紙とインクの集まりでしかないものを人は安くはないお金を払って買う。それは物体自体がほしいのではなく、その内容にこそ価値が含まれている。本であれば、どんなにいい本でも複製可能なため、ある程度、適正価格があるが、芸術作品では青天井だ。

実際に、絵画の値段を見てみよう。
(個人での取引は、公にされていないことが多く、ここでの取引額は公式なものに限定する)

取引市場での史上最高額作品はこの作品である!

〈サルバトール•ムンディ〉レオナルド・ダ・ヴィンチ

取引額は💰4億6000ドル💰だそうだ。もう意味がわからん。何がすごいのかわからん。1年アートの勉強してみても理解できたのは1000万の価値ぐらいまでだと思う。

しかし、人がこの絵に価値があると思う理由はたくさんあり、実際に購入してる人がいるのである。つまり、絵画の価値が高いというのは、そこに込められている時間の密度が高いということ(この表現お気に入り)
これを理解できるようにステップアップすることがアートに興味が湧いた理由の2つ目。

アートというとなんとなく高尚だったり、とっつきにくいイメージがずっとあったし、自分の意思では美術館に行ったりすることもなかった。でも自分の中で興味が湧いたものには割と熱中するタイプなので、長く続いた。でもとりあえず美術館に行く!みたいなことはせずに、豆知識を調べて「へぇ〜」って思ったり、本を読んで「なるほどねぇ〜」と納得していった。その中で良かった本があったので1つ紹介。

それは、【13歳からのアート思考】という本。

〈13歳から〉とあるので、あ、かんたんなんだな。と思ってぺらぺら本屋で立ち読みしていたのですが、これはなるほど。面白いし、わかりやすい。むしろ大人にこそ気づきがあると思う。冒頭にはこんな話があります、、、、

ある親子がモネの〈睡蓮〉を見ていました、↓

4歳の子供が「あ、カエルがいる!」と言ったので、大人はカエルを探し始めました。だまし絵?小さく描かれている?どこにカエルが?、、、是非2分ほど探してみてください。

それでは。
大人が、「どこにカエルいるの?」と聞くと、その子は「今池に潜ってる!」と言いました。その子は実際には描かれていないものまでも想像して楽しんでいたのでしょう

、、、すいません騙しちゃいました😄
しかしこれが本書の伝えたい"核"となる部分で、〈アート思考〉とは自分なりの考え方、楽しみ方を見つけるということ。そしてアートを楽しむというのは、見るあなたに委ねられているのだよ。ということです。そこから、アートの歴史の楽しい授業が繰り広げられ、なんで、これがこんなに高いの?という素朴な疑問なども解きほぐしてくれます。

こうして、アートを親しめるようになったのでやっとこさ美術館に行ってみることにしました。

アートに興味が湧く前に少し気になっていたダリ。福岡市美術館に「ポルトリガドの聖母」が展示されている。〈13歳からのアート思考〉でこの視点で絵画を見ると面白いというコツも書いてあったので、60分間と時間を決めて見てみることに。

第一印象、「でかっ」思ったよりでかい。ダイナミックな作品横2m✕縦4mくらいかな。メモしようと思ったら「シャーペンはお持ちでしょうか。ボールペンの使用は禁止されてます」とまずしばかれたとこからスタート。アクシデントでインクが飛ばないようにしてるらしい。どんなボールペンの使い方したらそーなんねん。てか照明が少し暗いのはわざとかな、見にくいんだけど。あ、ダリのサイン見つけた。

名画って呼ばれるものは必ず主題•視線誘導•色の使い方がうまいっていう共通点があるらしい。今回、主題はど真ん中にあってわかりやすいし聖母の髪とか服は異常に精緻に描き込まれてる。逆に、絵画の端の空とか海とかは単調になってるけど、聖母の周りの空だけ鮮やかになってるし、色彩も濃くなってる。これらも、ここを見て!って暗示してくれてる

よく見たら立体的な浮遊物、聖母の体の四角、子供の体の四角、この3つの消失点が少しずつずれてる。あと影のかかり方もいろんな方向にかかってて光源が最低でも3つはある。
浮いてる真ん中と上のブロックは若干上の方が大きいけど、貝殻みたいなのでうまく大きさの変化を隠してる。左右対象に色々なものを配置してるけど位置•大きさ•色を絶妙に変えてる。少しずつ異なったものを全体的に見ればバランスはすごくまとめてるのがすごい。例えば左右の上部のカーテンを隠してみるとなんか違和感ある気がする

全体的にほとんどが浮遊物だけど下の棚に置いてあるのがいくつかと子供の両手にある本と球のみ物体同士くっついてるのはなんか意味があるんかな。

描かれてるのはキャンバスだったから、布留めてる金具とかある側面も見れるのは良かった。

ダリの作品なんてチュッパチャップスしか見たことないし、ダリ固有のアトリビュート(十字架を持ってたらキリストですよみたいなサイン)もあるってのは聞いたことあるからちょっと調べてみようかなー

知らんけど。

ということで、半年勉強してみて、1つの絵画を60分見てみた話でした。たのちい。

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