EMARF(エマーフ)を使ったデジタルなDIYにチャレンジ!速くて簡単「オリジナルミラーづくり」
今、ものづくりをする人たちの間で注目されている
EMARF(エマーフ)。その仕組みを体験するワークショップに出かけました。
EMARFとは、木を材料とする家具づくりなどで
デザインからパーツに加工するまでの工程を、
オンラインで完結できるクラウドサービス。
ボタン1つで、まるでプリントアウトするように
デジタル加工機で遠隔出力し、あとは組み立てるだけの
加工済みパーツを届けてくれるというものです。
例えば、イベントのチラシをつくるときには、
Illustratorなどのグラフィックデザインのソフトを使って
入稿データを作成し、オンラインで印刷会社に発注。
すると印刷されたチラシが宅配便などで送られてきますよね。
その家具づくりバージョンのようなものです。
例えばスツールをつくるとしたら、こんな手順になります。
サイトに記載された特長は4点。
「納期が早い」
「製造コストが安い」
「デザイン自由」
「必要に応じたサポートで初心者でも安心」
要はEMARFを利用すれば、いままで職人さんにしかできなかった家具や建築のデザイン・部品加工などが、設計者・デザイナー・DIYユーザーにも速く安く簡単にできるようになるという、一種の技術革命といえるものです。
前置きが長くなりましたが、ワークショップに話を戻しましょう。
会場はホームセンター カインズ町田多摩境店。
この日のテーマは「ShopBot(デジタル加工機)で加工したオリジナルミラーづくり」。
専門知識、木工経験、各種ソフトウェア知識がなくても手ぶらで参加できるとあったので、本当に手ぶらで行きました(笑)
講師はEMARFを運営しているVUILD株式会社の沼田さん。参加費は2200円、
所要時間は1人30分程度。
つくる前に作品例を見せてもらいました。
ミラーといえば長方形か円形、がんばっても、だ円形くらいしか制作できないと思っていましたが、こんなに自由なデザインが可能とは驚きです!
ミラーを差し込むトレーはカラーMDFの端材を活用したもの。
私はグレーを選びましたが、木地に塗装してもOKです。
さっそくEMARFのデザインテンプレートで好みの形にカスタマイズ。
画面の「角数」「ランダム」「角丸度」の3つの数値を調整し、
イメージに合う形を探していきます。
いろいろ試した結果、この形に決定。
できるだけカーブの数が多い複雑な形にしてみました。
カスタマイズしたデザインテンプレートのデータをUSBにダウンロードし、
デジタル加工機と接続したパソコンで開きます。
こちらがShopBot(デジタル加工機)。木材加工専用のCNCルーター(コンピュータによって数値制御する電動工具)です。
今回は板ではなく、厚さ2㎜の薄いミラーをカットします。
カットが始まってわずか7~8秒で完了。
次に、ミラー本体とつながっている溝の部分をカッターナイフとはさみで切り出していきます。ここからは手作業。だいたい切れているので部分的な処理でOK。
スタッフの方にカットのコツを教えていただきました。
実は1回目は調整の都合で溝の部分が十分に切れておらず、もう1回カットしていただくことに。。。
切り出し完了。
次はミラーの断面をヤスリできれいに仕上げていきます。
3種類のヤスリでシャカシャカ整える楽しい作業です。
両面の保護フィルムを外し、ミラーが完成!
トレーに差し込んで記念撮影しました。
日頃DIYとは無縁の生活ですが、本当に短時間で簡単にでき上がりました!
デザインはタブレットでデザインテンプレートを操作するだけ。苦手な加工は工具がなくても機械が全部やってくれるんですから、ずいぶんハードルが低くなりました。最新テクノロジーって本当にすごいですね。
もしこの記事を読んで「EMARFおもしろそう!」と思われた方は、
下記サイトをのぞいてみては。
欲しい家具があるけれどサイズが合わない、もっと使い勝手を自分好みにカスタマイズしたい…という方には何かのヒントになるかもしれません。
また、EMARFではデジタル加工機を設置する場所がそのまま工房になるので、地方に新たな産業を生み出す可能性も秘めています。例えば、木を伐り出し製材する林産地で加工し、直接ユーザーに届ければ、その土地の木材を今以上に活用できて中間コストや流通コストもカットできます。
様々な可能性を備えたEMARFのさらなる展開に
今後も注目していきたいと思います。
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