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父の体験記 その3 第二話 海水浴での出来ごと

今思い出すとあれは私が四十五歳頃の事でした。場所は大阪 二色の浜の海水浴場でした。

実に久し振りの海水裕で気持ち良く思いっきりすいすい沖へ向かって泳いでいました。

若い頃は沖合五百メートル位は平気で泳いでいた経験も有り事泳ぎに至っては経験と自信が有ったものでわき目もふらずすいすいと一気に沖に向かって突進していた。気が付いたら四百メートル程とおぼしき沖合迄 泳いでいた。

その時突然動悸が起きて 一瞬吃驚(びっくり)した。

後にも先にも心臓の動悸は初めての事で 呆然とした。そこへ二、三メートルはあろうかと思われる波が現われ更にびっくりしました。二メートルか三メートルと思われる波も実際はもっと大きかったかも知れません。驚いて居た所でしたのでもっと小さかったかも判りません。

周囲に人の姿は無く一瞬 こうして人は人に知られる事も無く死ぬのかと言う思いが頭をかすめた。

幸いにもすぐに動悸は治まり我に帰りほっとした。

いずれにせよあまり人気の無い所迄泳いでは大変危険です。
人に知られず助かる命も助からない事になりかねません。

動悸で無くてもこむら かえりや心臓麻痺(しんぞうまひ)になる事だって考えられます。

人気(ひとけ)の無い沖合迄は泳がないのがより賢明なことでしょう。

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