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いい人をやめて大ごとにする

例えば、職場のAさんとBさんが仲が悪い。
もしあなたが、間に入ってなんとか改善しようとする人なら、あなたは頑張り屋さんでサポーター気質で人のことを常に考えている「いい人」です。間違いない!

でも、自分の時間を削って相談に乗ってあげ、なんとかしてあげようと色々と動き回っても、事態はほとんど変わらず、その人の悩みはさらに深まる、なんて経験をしたことはないですか?

この場合、AさんとBさんの関係は、大抵シーソーのようにどちらかが上でどちらかが下になっています。例えばパワフルな上司に逆らえない部下、傲慢なお父さんに虐げられているお母さん、などなど。

そして、あなたに相談に来る人は、「シーソーの下にいる人」のはず。

きっとあなたはその人の話を、なだめたり、励ましたりしながら、親身に聞いてあげていることでしょう。
時にはちょっと面倒くさくなったり、「どっちもどっちでしょ・・」とか思ったりもするけれど、そんなことはおくびにも出さずに聞いてあげ、寄り添ってあげていることでしょう。事態が少しでも良くなることを願って。。。
でも、残念ながらそこまでしてもあまり事態は変わりません。


では、どうしたらいいのでしょうか。

特に「いい人」さんにおすすめしたい方法が、
「大ごとにする」ということです。

大ごとにするとは、この二人うまくいってないですよ〜と大っぴらにすること。

あ、別に触れ回るとかSNSで拡散するとかではありません。

「今から私も立ち会うから上司と3人で話をしよう!」とか、Bさんに「部下のAさんはあなたにこういうところを直して欲しいと思っています」と伝えたりして、ある程度事態を明るみにすることです。

でも、そう提案すると多くの人が反対します。問題を明らかにしたら大変なことになる!その後もずっと関係は続くから気まずくなるのは避けたい〜〜。
気まずくなるくらいなら、今のままでいい。

そして、溜まったストレスはなんでも聞いてくれるあなたに話してスッキリする。

でもね、大ごとにしなければ、上司のBさんは部下のAさんが何を思い、何が気に入らないのかよく分からないのです。分かっていればとっくに修正するはずですから。

人間関係の問題の多くは、お互いに何を考えているのかよくわかっていないことから生じます。

きっとこう思っているんだろう、こうなっているはずだ。大抵はその人の解釈の中で話が作られます。
その中で、あなたがAさんの話を聞き、味方になればなるほど、Aさんは自分の考えに自信を持ちます。そして、この事態を引き起こした悪者はBさんだと確信をすることになります。つまり、あなたがAさんをなだめ、寄り添えば寄り添うほど、AさんとBさんの溝は深まるのです。

あなたがAさんにやれることーそれはなだめ寄り添うことではなく、事態を大ごとにする勇気を与えてあげることです。

多少の波風は起こるかもしれないけれど、大ごとにすることで、お互いの考えが明るみになります。そうしたらなんだそんなこと考えてたんだと、ちょっと誤解が解けたり、あるいは、やっぱり合わないね、って再認識できたりして、思い込みで悩むよりは、心が軽く落ち着くはず。誰かを悪者にして過ごすよりは、ずっと健康的だと私は思います。

そして、ぜひあなたは「間に入る人」になってみてください。これはテクニックが要りますが、一つだけポイントをお伝えするとしたら、あなたの役割はどちらのことも悪者にしないこと。
言う方の痛み、言われる方の痛み、それぞれを感じながら、仲介者として話をつなげてあげられるといいですね。



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