中学生のころをふりかえって思うこと
人と関わるのが怖い。
そう思うようになったきっかけは、中学生のときです。
授業が終わって教室の前の方を歩いていたとき、急に「ねえ」と声をかけられました。
声の主はかわいくて学年でも人気のある女子3人。
「放課後、体育館の裏にきて」
彼女たちの空気感から、言葉の意味を理解するのに時間はかかりませんでした。
ただならぬことが起こっている。私はなにをしてしまったのか。
幸か不幸か、その日の放課後は職員室に行く予定がありました。
「職員室に行かないといけなくて」
すると彼女たちは去っていきましたが、そのあとどう過ごして、どのように家に帰ったのか、まったく記憶がありません。
文章にするとこれだけのことですが、当時は学校がすべて。
ここでうまくできなければ居場所がなくなる。また体育館の裏に呼び出されるんじゃないか、と恐怖でした。
でも幸運だったのは、親や学校の先生が親身に相談にのってくれて、よりそってくれたんですね。
こんな状況でも一緒にいてくれる友だちだっていたし、
当時習っていたピアノの先生には、「その感情をピアノにぶつけなさい」と言ってくれて、ピアノは生涯のパートナーになりました。
そして一年後、あの彼女たちも笑顔で話しかけてくれるようになり、誕生日には「おめでとう~!」と祝ってくれたんです。
そんな環境にも関わらず、私は周りの人に感謝するどころか
「素を出したら嫌われる」
「私には友人がいない」
と思い込み、自分を隠してその場の正解を探してふるまうようになりました。
もう嫌われたくない。あんな思いをしたくない。
だからひとりでできる勉強やピアノに没頭して自分の殻に閉じこもるようになっていきました。
***
今ふりかえれば、当時は怖さや悲しさにばかり焦点がいってたなーと思います。
かなり苦しく怖く悲しい時期であったのは事実だけど、でもそのなかでも一緒にいてくれる人・よい方向に導いてくれる人はいたんですよね。
当時に戻りたいかと言われると絶対戻りたくはないけど、この事件があったからこそ、痛みを知れたし、ピアノが生涯のパートナーになったし、勉強に没頭したことでひとりコツコツと集中する力を身につけられたから、得たものもあったんです。
で、今ではこの「人と関わるのが怖い」を踏まえたうえで、乗り越えたいなと思っています。
たぶん怖さがなくなることはないけど、自分が好かれるか嫌われるかという次元を超えて、もう少し大きな視点で考えていく、実践していく時期に来ている感覚があります。
それが具体的になにかは分からないけど、いや、ちょっと見えてきているような気もするけど、とにかく人と関わる怖さを持ちながらも人と関わっていって、怖さや葛藤だけじゃない、喜びとか幸せも感じていきたいな、と思っています。
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