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先日の創業相談で、もうすごい世界観とセンスをお持ちのお客さまの相談をお受けしました。
彼女は、SNSのなんたるかをよく理解され、突き詰めたご自身の「好き」と、顧客の「好き」が交差するところがどこにあるか、をきちんと理解し、日に日にその交差点の精度を上げていらっしゃいました。

そんな彼女の起業を、最も一般化した言葉にするとすれば、「ネットショップを運営します。」以上!
になるでしょう。

もちろんそこに、「私の世界観をきちんと反映したセンスの良いオリジナリティあふれるどこにもない商品展開を考えています。」という一言も入るのでしょうが、
世界観もセンスも、
感覚、感性という言葉で括られてしまい、相談されるお相手によっては、まるで論理性のかけらもない創業相談としてカテゴライズされてしまう可能性だってある。

確かに世界観とか、センスとか、をキャッチするには感覚や感性がないとできないのだけれど、世界観を持ちセンスがあり、それを表現できると言うのはその裏にかなりロジカルに考える力
繊細にものごとをみる視点が必要で、
そういう意味では、センスとか、世界観っていうのは、論理的な思考を積み重ねた上ではじめて表現できるもの。

これからは、みえなかったものが、みえる時代 

自分の好きを突き詰めながら、顧客の好きも満たす。その仮設と検証が非常に簡単にできるようになっています。それがアナリティクスの世界。Google君はその気になれば、実にいろんなものを見せてくれます。

常に自分を解析し、自分なりの「解」を探しながら、次を考える、センスを磨くとはそういうロジカルでかつ地味な作業。でもその「解析」をどんどん手軽に、その気さえ持てば誰でも出来る時代になりました。

今や、どんな商品・サービスも一定以上の水準を満たすのは当たり前になりました。であれば、欲しいものは無理してても欲しい、不要なものは、お金もらってでも欲しくない。センスと世界観のある人は、自分の生活に不要なものが入り込むのを嫌います。共鳴しないと判断すれば、それがどんなに優れた機能を持っていても選択しない。

逆に言えば、センス・世界観に対する共感・共鳴があれば、その商品・サービスに多少の不具合があっても愛でながら購入する。そんな時代に入ったと思います。若い方たちはもうそのことが、直観的にわかっている。そんな時代の到来でゴザイマス。 




京都で「知的資産とビジネスモデルの専門家」として、活動しています。現在は内閣府の経営デザインシートの普及に勤めています。