見出し画像

実際のところ就労移行支援ってどうだったの?もし通うと決めたなら

バリバリ社会人復帰にあたって

①「専門的なスキルを身につけられる場所」②「自分と同じ境遇の人たちと情報交換し、切磋琢磨しながらモチベーション高く準備できる場所」

就労移行支援をこういう風にもし思っていたら……たぶん面食らいます。ギャップがでかすぎてショック受けると思います。


まず①について。

スキルを付けたいなら職業訓練校です。


探せば就労移行でも本格的に習得できる場所もあるかもですが、基本は専門的な講師がいるわけではなく、FOM出版か何かのテキスト見ながら自学自習でやっていくスタイル。

基本的なWordExcel操作なら職員も手助けしてくれて十分学べるけど、それ以上となるとあまり挑めない。

「手に職つけて、Illustratorとか本格的なWeb系スキルで再出発したい!」という人は他をあたるほうがいいでょう。


「じゃあ職業訓練で頑張ろう、失業保険で行けることだし」

ちょっと待ってください。酷な言い方ですが…

メンタル病んで体調崩した人が、訓練校とか専門校とかの学習カリキュラムに耐えられるとは到底思えません。たぶんまた失敗します。


ただ、これは病む前に通った一般的な訓練校の話。障害者向けの職業訓練というのもあるようで、そちらを探してみるのもいいかもしれません。


***

ですが、そもそも論として

障害者雇用にスキルはそんなに要りません。

1年働いて感じたことです。PCスキルはいわば面接を突破するための"入試"みたいなもので、会社に入った後は、習得したスキルを活用するような機会は大してありません。

タイピング速度とMOSのExcel基礎程度ができれば業務が捗るかな?という感じ。まああくまでの僕の経験ですが…


それより何より、定められた勤務日数・時間

安定して勤務を続けられるか

これが最優先事項です。スキルや生産性は最低限求められはするけど二の次三の次。

現実は結局体力勝負、「元気な人が障害者雇用を制する」そんな感じです。


***

次に②について。

正直就労移行支援施設で切磋琢磨やモチベーション維持なんてのはけっこう難しいです。できないことはないけど…

誤解反発恐れずストレートに言うと…

「レベルが低い」


なぜか。精神科のリワークプログラムだと、「休職中の社会人」というメンバーにほぼ限定されます。いろんな職業、教師から自衛隊まで、仕事の苦労話を共有できて、社会人経験の浅い自分にとってかなり勉強になりました。

一方就労移行支援となると、休職→退職を経て再出発に来たという人ももちろん居るけど、支援学校(養護学校)を卒業してすぐの子など就業経験の無い人も多い。

なので、ビジネスマナーなどの座学はその人達に合わせざるを得ない。ゆえに"低レベル"となってしまうのです。


…とこう書くとなんかネガティブな感じがしますが、決してそうではありません。

入社してから気づいたことなんですが、先ほど書いたスキルはそれほど求められない現状を考えると、実は理にかなっているように思います。(このへんについては別の機会にまた改めて書くつもりです)


┈┈┈┈┈

あとモチベーションについて、「就労移行に通うことが目的」「通所してそれで満足」という人もいます。

B型作業所の利用者も在籍していたこともあると思います(2年間のタイムリミットがあるとないでは大分違う)。

とはいえ、履歴書書いたり面接したり実際に就職活動の行動に移せてる人、就職が決まって卒業した人は5,6人しか見ませんした。就職活動を始める段階に達していない(週4の通所もままならない)人が大半です。


休職中のリワークに通った時は、復職に向けていい刺激を受け、高い意識で取り組むことができました。(それ故に焦りも感じましたが)

就労移行での就活は、言わば己との戦いでした。職員を頼りながら、いかに自分でモチベーションを維持するか。そんな感じでした。

履歴書の添削、面接練習…1人で悩む暇があるなら職員をつかまえて聞く、頼る

これがキャンパスライフならぬ支援所ライフのコツだと思います。


***

そんなわけで、就職移行支援を利用すべきかどうか・どう過ごすのか

・「体力作りの場」と割り切る

・職員との二人三脚


これが僕の出した結論です。





この記事が面白い、役に立ったと感じた方は、少額でも構いませんのでサポートを頂けると嬉しいです。今後の執筆の励みになります。