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【考え事】遅くて速い1分

■ pythonは遅い

 pythonは非常に便利なプログラムだが、処理が遅いのが難点だ。書き方の問題も多少あるが、やはりチューニングしてもC言語やFortranのような速さは出ない。ちょっと細々した計算を1000回ぐらいのオーダーでやろうとすると、やはり「カクッ、カクッ」という感じでその都度止まる感覚がある。

 Fortranなどのプログラムは書くのにはそれなりに時間がかかるが、実行ファイルにしたら一瞬で返ってくるようなような感じである。Fortranで1秒でできる処理が、pythonだと1分かかってしまうような印象を受ける。

 そしてその差は試行錯誤の回転数に影響する。その処理に向き合って作業ができる時間が1~2時間だったとする。その時間内で1回の処理を試す時に、サクッと一瞬で返ってくるのと1分かかるのではだいぶ効率が変わってくる。1分あればメールなどを見るチャンスも生まれるし、その間に集中力が切れてしまう可能性も十分にある。

■ 人間の方が遅い

 ただ冷静になって考えてみると、1分は結構早い。『すみません、お時間1分少々いただきます』と言われると『いや、そんな1分ぐらいお構いなく』となるだろう。1日は60分x24時間で1440分ある。1分の処理を挟む余地はかなりある。もちろん1分が1秒になるに越したことは無いが、1分でも全く問題はないと思う。

 むしろ着手までにかかる時間や、お風呂・ご飯・睡眠時間などを考えると、明らかに作業者の方がボトルネックになる。計算機のスペックも向上してきているので、「ちょっと計算に時間がかかっていて…」というシーンは現在においてほとんどネックにならないだろう。大体の処理はたいてい1晩ぐらいあれば十分に終わる。

 そう考えると1分というのはそれほど遅くないのかもしれない。

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