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 社会や環境に配慮したものを購入するエシカル消費という考え方が、今ひそかに注目されています。エシカル消費について、消費者庁のホームページを調べると以下のような記載がありました。(https://www.ethical.caa.go.jp/ethical-consumption.html)

エシカル消費とは?
 エシカル消費とは、地域の活性化や雇用などを含む、人・社会・地域・環境に配慮した消費行動のことです。私たち一人一人が、社会的な課題に気付き、日々のお買物を通して、その課題の解決のために、自分は何ができるのかを考えてみること、これが、エシカル消費の第一歩です。

人・社会への配慮
 おやつの時間に食べるチョコレートや、毎日身につける衣類の材料となるコットン(綿)など、私たちの身の周りにある食品や製品には、原材料が作られ、加工され、私たちの手元に届くまでにたくさんの人が関わっています。原材料の多くを生産する発展途上国には、安い賃金で働いており十分に生活することができず、貧困に苦しむ人たちがいます。その中には、労働者として働き、学校に通えない子どもが多くいるのも事実です。
 また、障がい者が働く施設では、日用品などが製作されていますが、まだ多くの皆さんに浸透しているとはいえません。そして、その結果として障がい者の多くが、安い工賃で働いているという実態があります。

地域への配慮
 遠方で生産・製造された食材や商品がインターネットを通じて、いつでもどこでも好きなだけ購入できるネットワークが私たちの生活の中に浸透しています。
 一方、私たちの住む日本は、山、森、川、海といった豊かな自然に加え、多様な気候や地形の影響もあり、全国各地でその土地特有の産物が作られたり、様々な地域社会が育まれたりしてきました。
「簡単」、「便利」に購入できることは魅力的ですが、「地域の振興」もお買物では大事な視点の一つです。

環境への配慮
 「地球」というスケールで社会を考えると、私たちが多様な動植物と共存していることや多くのエネルギー資源、原材料、食料品などを海外から輸入していることに気付かされます。
大量生産・大量消費・大量廃棄の暮らしによって、地球温暖化や海洋汚染などが発生し、生態系が破壊され、エネルギー資源が減少し、異常気象による農作物への被害などが深刻化しています。

最近の動向
 日本でこの「エシカル消費」の認知度が高まったきっかけは、売り上げ
に応じて、アフリカに清潔な水を送るといった飲料メーカーによるミネラ
ルウォーターのキャンペーンでした。
 最近では、注文1件につき10円を途上国の子供たちの食費として寄付
する居酒屋チェーンもあります。大手の小売チェーンでは、買い物客が
会計後のレシートを予め決められた複数のボランティア団体に投票。購
入額の1%分の商品が、その団体に送られる仕組みもあります。
このような動きの背景には、消費者の社会貢献に対する意識の高まり
が挙げられます。内閣府が2010年に行った「社会意識に関する世論調
査」によれば、日本人の65.2%が「日頃、社会の一員として何か社会の
ために役に立ちたい」と考えているようです。この割合が、10年前は
60.7%、20年前は54.1%であったことを思えば、「エシカル消費」は日本
国内で、従来以上に根付きやすくなっているものと思われます。
また、不透明な社会や先行きに対する不満から、社会を変えたいと
いった意識が高まっている可能性もあります。

今後の動向
 「エシカル消費」のメリットとして、自分に負担をかけずに、普段の消費行動のなかで自然に社会貢献できるといった点が挙げられます。このことは同時に、社会貢献を通じて顧客満足度を高めることになり、その商品を販売する企業のブランドイメージを向上させることにつながります。日常の消費行動と社会貢献を結び付けることは非常に難しいことですが、民間の企業の工夫でそれが成立していることは、素晴らしいことだと思います。最近発売された「ボランティア活動を組み込んだ海外旅行ツアー」の消費者は、7割
近くが20代でした。そう考えると、若者にはこのエシカル消費という考え方はあっているのかもしれません。

参考資料
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/fund/market_kw/pdf/20110121_fund_mk_01.pdf

まとめ
 YOJYO projectでは、エシカル消費という考え方の中に「健康行動」を含められないかと考えています。健康になるために起こした消費行動が、環境や社会に配慮されている。そんな健康理念を確立できればと考えています。 

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