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「ダラダラ汗が止まりません!血行も悪いです・・・どうすればいいですか?」

「Elly式養生ダイエット」コンサルタント養成講座受講中のJunkoです。
今回は、ケーススタディです。
Aさん(仮)から以下のような質問を受けました。

<ご質問内容>

このご質問内容から、
・Aさんはどのような体質なのか?
・どのような養生方法をご提案すべきか?

という点について、考え方の流れと共にまとめてみました。


◎考察:Aさんの体質は?

エネルギー不足の「気虚・血虚」タイプ

【理由①】
まず、暑さを感じていなくても「ダラダラ汗」「お腹は冷えている」という症状に着目しました。

汗のかき方は大きく分けると、
⚫︎ダラダラ汗が出て倦怠感のある「多汗」
⚫︎汗は出るけれど身体に熱がこもる「熱ごもり」
この2つのタイプに分かれます。

「熱ごもり」の方は暑がり・赤ら顔・ぽっちゃりタイプ(BMI23以上)などの傾向がありますが、AさんはBMIが約18.7と低く、下腹部には冷えがあるため、痩せ型で基礎代謝が低く、エネルギー不足の「気虚・血虚」体質の方だと考えました。体温調節や水分代謝がうまく働かないため、多汗やむくみの症状に。「舌の歯形」も、舌がむくんで大きくなっている証です。
※日本肥満学会の判定基準ではBMI18.5以下は「低体重(痩せ型)」

また、「子どものころから汗をかく」「低気圧に弱い」という点から、先天的に気圧の変化に敏感で汗腺の調整がうまくいかず、過剰に汗をかく可能性があると考えられます。

【理由⓶】
「手足に網目状の模様」(網状皮斑)が出る点も、血虚による血液不足や血行不良などの影響が考えられます。

✅「網状皮斑」とは?
皮膚の血液の流れが悪くなることで生じます。皮膚に赤色や紫色をした網目のような模様が現れるのが特徴。寒さや冷えが原因で悪化しますが、今回のご相談者様のように、お風呂などで温めると症状が緩和される場合は一過性で、マッサージや温活で改善するケースも多いとされています。

※寒冷と関係なく症状が長く続く場合は専門医の受診が推奨されます。

【理由③】
「血行が悪い」「冷えのぼせ」の症状から、年齢的に更年期障害による「上熱下寒」の影響で、体内を巡る血液や水分がアンバランスに。気虚・血虚の方は全身の潤いが不足しているため、体が熱を持ちやすく、汗をかきやすくなります。

「上熱下寒」とは?
文字通り上半身は熱く、下半身は寒い状態のことで「冷えのぼせ」とも言われます。なぜこのような偏りが出てしまうのでしょうか?
東洋医学では「気血水」が体内をスムーズに巡っていることが健康の要とされますが、代謝の悪さ・女性ホルモンの減少といった要因で血液と水分が少なくなると、気(エネルギー)だけが相対的にパワーを持って上昇し、上半身に気の熱が集中! いわば“炎上”状態になります。一方、お腹から下は冷えて末端冷え性になる傾向にあります。


【ご提案のポイント】

Aさんのように気虚・血虚の方は、食養生がとても大切です。
栄養豊富な食事でたっぷりの血液&水分を全身の隅々にまで巡らせ、気の高まりを抑えて「ダラダラ汗」の改善を目指します。

さらに、血流アップにつながるマッサージの習慣化で「血行不良」による不調にアプローチしていきます。

今日からできる! おすすめアクション★3選

提案1◎食養生で、血液&水分を潤沢に!

しっかりと栄養を摂るために、1週間の食事をプランニングしましょう!
1週間のうち、連続2日以上~5日は「ケの日」(=ふだんの食事)に。
基本メニューは、玄米(白米・餅)&味噌汁+野菜or魚で完璧です!
水分補給は温めのお茶に。利尿作用は小豆茶、更年期症状の緩和にはハブ茶がおすすめです。

<おすすめ食材>
第1位【玄米】
ミネラルや食物繊維が含まれているので効率よく栄養を摂ることができます。玄米が食べにくい場合は白米+雑穀(キビや大麦入り)、白米+玄米を50%ずつにするなどアレンジもOKです。胃に優しい玄米粥もおすすめ。

第2位納豆や豆腐などの大豆製品
植物性たんぱく質が豊富な優秀食材です。薬膳で大豆は「滋陰」といい、渇いた細胞に水分を届ける作用があります。ナットウキナーゼは血液サラサラ効果も!

第3位【切り干し大根】
大根は体に潤いを与え、胃腸を健やかに保つ作用があります。天日干しすることで、さらに効果がパワーアップ! このほか、レンコン、白菜などの白い野菜も「滋陰」の作用があるので、積極的に取り入れていただきたいです。

<これはNG!>
甘いもの・冷たいもの全般。特に生ものやアルコール、脂の多い料理は胃の機能低下につながるため、できるだけ控えていただき、食べるなら週1~2回の「ハレの日」(=イベント食)限定にしましょう!

check! 内蔵機能を高めるためには、適切な「断食」が効果的。消化吸収力が上がり、効率よく栄養補給することができます。ぜひ下記のページも参考にしてください。

提案2◎睡眠で「血流力」アップ!

血流アップに欠かせない「睡眠」は、7時間以上とることが理想的です。血液は、眠っている間に肝臓に貯蔵されます。肝臓がもっとも活発に働く時間帯は夜中の1~3時。特にこの時間帯はぐっすり眠っていたいところです。

<早寝のコツ>
急に早寝しようとすると、なかなか寝付けないこともありますよね。まずは、いつもより15~30分早くお休みモードに! 1週間~10日ほどかけて少しずつ体を慣らしていくと、ムリなく習慣化できるようになります。

check! 快眠には温活アイテムが有効です。リラックスすると「消化力」が上がり、代謝アップにもつながります。

第3位◎マッサージで気血を最適化!

「上熱下寒」の改善には、上にたまった熱を下に下げることが大切です。足のマッサージやストレッチ、足湯などを行い、下半身に血液を誘導していきましょう。上がった気が落ち着き、上熱を緩和することができます。
おすすめの時間帯は就寝前。頭の熱が冷めて寝つきがよくなり、肝臓の働きも良くなることで血液の潤沢化にもつながります!

【ここがポイント!足もみマッサージ】
クリームやオイルを使い、次の4か所を重点的にもみほぐします。
・足裏
・足指
・足首
・外くるぶし

【おすすめ動画】
たった20分で信じられないほど足が軽くなります。ぜひ全体の流れをチェックしてみてください!


いかがでしたでしょうか?
Elly式養生ダイエットのコンサルタント業務では、ご相談者様のカウンセリングシートに基づき、体質やお悩みに沿った養生方法をご提案しています。
気になる症状はもちろん、「痩せたい」「太れない」のスタート地点は食養生です。ぜひ日々の食事からご自身の「今」をチェックしてみてください。
健やかで快適な「養生美」をともに目指しましょう!


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