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Vol.2 脚本ができたあとにやる大きなこと。撮影日/キャスト/ロケ地を決める

Vol.2 初監督作品 映画「雨とひかり」ができるまで

脚本ができたら、ここからが映画制作の本当のスタートとなります。
(もっと詳しい脚本ができるまで②はしばらくしたあとに更新する予定です)

次に動かなければならない大きなことは

・撮影日
・キャスト
・ロケ地

です。

まず撮影日は、ざっくりと撮影までの準備にかかる時間を把握して、逆算して決めます。僕の場合は、本業の仕事もあるので、そういったことも含めて考えました。

個人差や映画の規模にもよりますが、脚本ができてから半年以上は絶対に時間を儲けた方が良いです。

お金も潤沢にあって、映画制作のみだけに時間を費やせるのであればもっと早めてもいいかもしれませんが、リハーサルやスタッフさんのスケジュールの調整もあるので、余裕は持った方が絶対に良いです。

僕は脚本ができてから撮影日まで、7ヶ月間ぐらいあったかと思います。
((初監督で未熟なこともあり、それでも足りなかった・・・))

ーキャストさんにオファー

撮影日を大まかに決めたあとは、キャストさんへのオファーができることになります。
僕は業界に人脈もコネもないので、全て地道に自分で連絡をしました。

キャスト事務所には、本当はキャスティングディレクターというポジションの人が業界にいて、その人に監督やプロデューサーのイメージに合う人を依頼して事務所に連絡してもらうのが通常です。

キャスト事務所は、大手になればなるほど(事務所によって違うこともありますが)一見さんお断りというか、連絡先が載っていないところが多々あります。

もちろん、身分は弁えているので、有村架純さんを起用したい!などの大きい考えは全くありませんでした。
実は雨とひかりでは、女性キャストは僕の頭の中でずっと決まっていた方をオファーすることができました。

僕は脚本の第1稿を書いているときから、女性キャストに関しては「この人」と映画をつくりたいと決めていました。本業の制作会社の仕事で、出演してくれる方をInstagramで探していたときに、気になっていた方でした。

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お二人の事務所に、直接オファーのご連絡をして、良いお返事をいただくことができました。

運がよかったというしかないです。。

そして、意外と難しいのが男性キャストを見つけることでした。
男性俳優は、SNSをしっかりやっている方がかなり少ないということが今回の制作を通してわかったことです。

もちろん、一線で活躍している方は別ですが、そうでない方はなかなかやっていない。

SNSでは難しいとなると、やはりキャスト事務所のサイトを見て、見つけるしかありません。

シネマプランナーを使う手段もあるのですが、今回はじめての長編ということで、自分から探して決めていきたいという強い思いがありました。

シネマランナー
https://cinepu.com/スクリーンショット 2020-05-19 0.54.27

男性は、キャスト事務所を見続けオファーしました。
大体20〜30ぐらいの事務所を検索して、所属している希望年齢の俳優さんを見続けていました。
((どの事務所を検索したんですか?という質問に対してですが、誰もが探して見つけられる事務所ほとんどと言っていいほどです。笑))

男性キャストは、オーディションを開催して決定することができました。
すごく、すごく悩んだのですが、この二人で、本当によかった。

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キャストさんについても、もう少し先になったら書きたいと思います。
映画が完成して、一つ目の映画祭に応募ができたら。を目安に・・・*

ーロケ地について

次にロケ地です。
お金のことや交通の便、無理のない香盤表を組めるのか、など多くのことを考えなければいけないのがロケ地です。

全国には映画撮影を誘致していて、様々なことを優遇してくれる地域もあります。
ただ、関東出身で、僕も、お願いをする予定のスタッフさん、そしてキャストさんのほとんどが関東中心部に住んでいるのに対して、長野で撮影だ!秋田で撮影だ!などとなったら、それだけで自分の範疇を越えるお金が出ていくのは目に見えています。

スポンサーもいない映画制作は、そこにはしっかり現実と向き合わなければなりません。
(スポンサー、可能なら探しましょう。。)

単刀直入にいうと、映画のロケ地は、僕の実家がある地元で行うことにしました。
実家もあり、親戚の家もある。
そして都内からも1時間ちょっとあれば通える。
申し訳ない考えですが、スタッフの宿泊は僕の実家を使うことにしました。
こればっかりは、実家がそういう場所にあったという、これもまた運がよかったことです。

そして、実家を起点に撮影できるロケ地にする。ということを念頭において
他のロケ地も決めていきました。

ロケ地は、本当に沢山の方にお世話になりました。
自分の地元であることから、市役所の方にもスムーズにご相談ができ、厚いご協力をいただくことができました。
(ありがとうございます!!!)
従姉妹も役所管轄の施設で働いていたり、実家、従兄弟家、そして弟の家までもを撮影場所に使用させてもらったりしました。
(ありがとう・・・・!!)

結果、スタジオを使用する撮影だけ都内で行い、繁華街のシーンは地元から車で30分ぐらいのところ、そして残りは全て地元付近で撮影を行うことができました。

手配関係はほぼ、監督である僕とプロデューサー二人で行いました。

都内スタジオ

・・・・自分で調べ、3箇所周りロケハンをした後に決定。

繁華街道路使用許可
・・・・警察署に申請を届け、許可証をもらいます。
道路を封鎖するなどの演出がなければ、一回の届け出で2000円ぐらいで、3〜4日で許可証がもらえます。また、キムタクさんとか、誰もが知っている人が演技する現場になると、相当な警備員配置・対策がないと許可がおりません。(人混みができてしまうので)

地元の道 道路使用許可
・・・・別警察署に申請を届ける。料金は変わりません。
警察署には、全部で3箇所行きました。(住所によって管轄が違うため)

予備校(実際には予備校ではない施設)
・・・・従兄弟を通して、通常の許可を申請しました。
お金も通常通り、支払っています。

高等学校
・・・・管轄の市役所さんを通してアポイントメントをとり、通常の許可を申請しました。お金も通常通り、支払っています。

ガソリンスタンド 
・・・・市役所さんにご協力いただきました。
ありがとうございます・・!!

公園
・・・・市役所さんにご協力いただきました。
ありがとうございます・・!!

家3棟
・・・・自分の兄弟や親戚に、ご協力いただきました。

地元で行ったということで、あまり参考にならないかもしれませんが、考え方の1つとして頭の片隅に置いてもらえたら嬉しいです。

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自主映画なら当たり前かもしれないのですが、キャストさんやロケ地などは、ほとんど一人で手配をしました。
通常だと、助監督さんや制作さんが担当する部分なのですが、僕は初監督だし、影響力なんてないし、自分に憧れる人なんてまだいない。そういう状態の自分が、誰かにお願いするなんてできないと思いました。
誰が好きでやるんだそんなことを。という想いがグルグル回って、結局自分でやっていました。本当は、監督は演出のことだけに集中して映画に望むことが理想ですが(これは周りのスタッフさんに何度も言われました)、どうしてもそういう形にできなかった。。
そういうところも、まだまだな監督です。

でもそれでも、自分で動いて、人と出会うのはとても大切です。
道路使用許可の際の警察官さんも、
「頑張ってね」「カメ止め目指さなきゃな」「どんな内容なの?」とか聞いてくれたり、普段あまり話す機会がない従兄弟や市役所の方にも話を聞いてもらったり、「映画はいろんな人達と作ってるんだ」ということをマジで実感します。そういう小さなありがたみを、当たり前に感じる監督にはなりたくないと思うぐらいに。

脚本ができてきた段階で、プロデューサーをやってくれる方がいろんな事情があり降りることになってしまいました。
そのあとに、プロデューサーを緊急にもかかわらず引き受けてくれたHIROYASU氏には感謝しかありません。
彼がいなかったら、間違いなくこの映画は無事に撮り終わっていなかったと思います。この話も、また後日書きますね。

どんだけ後日書くことあんだよ・・・って誰かに突っ込まれそうですね。
今回はこの辺で失礼します。

誰か一人でもお楽しみにしていることを期待して。

それではまた次回。よろしくお願いいたします。

質問がありましたら、いつでも赤裸々にお答えします。