店のお勧めを押し付けない
自店では主にパスタやピザ用の調味料として自家製のガーリックオイルを各テーブルに設置しています。
お客様にパスタやピザをお出しする際には、良かったらお好みでこちらのオイルをご使用くださいと一言添えています。
とても評判が良いですが、中にはタバスコが良いというお客様がいます。
そういったお客様にはタバスコを出しています。
タバスコが好きな常連のお客様には、言われなくても出すようにしています。
自家製ガーリックオイルが最もパスタやピザに合うと思っていてもそれをお客様に押し付けることはしません。
お客様の好みがあるからです。
ドレッシングも同様です。
自家製の生玉ねぎドレッシングがとても評判が良いですが、塩やマヨネーズが良いというお客様もいるのです。
当たり前のことですが、快く対応しています。
我々の目的はお客様に楽しく食事をしてもらい、幸せな時間を過ごしてもらうことです。
自店の都合の押し付けはその目的を阻害する要因にもなり得るのです。
お客様に「タバスコありますか」と言われて、「自家製のガーリックオイルをお使い下さい」と言えば、お客様は自分の要求が拒絶されたと感じてしまいます。
拒絶されたと感じてしまうと食事を心から楽しめなくなってしまいます。
中には「それは大袈裟では」という意見があるかもしれませんが、お客様の立場に立って考える時は大袈裟なくらいな方が良いのです。
繊細なお客様もいればそうでないお客様もいてお客様の性格や価値観は様々だからです。
仮にお客様がテーブルの上のガーリックオイルに気づいていないで「タバスコありますか」と言ったとしても、「はい、かしこまりました」と言って快くタバスコを出して、その際にガーリックオイルもあることをお伝えすれば良いのです。
お客様には自分の食べたい料理を注文する選択の自由があるように、自分の好みに合った調味料を選択する自由もあるのです。