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料理の値段⑦

昨日に引き続き、今日も料理の値段に関するお話です。

繰り返しになりますが、最初の投稿で下記の7つの「商品原価以外のコスト」が発生しているという話をしました。

1 メニュー開発
2 仕入れ
3 仕込み
4 調理
5 空間
6 サービス
7 立地

今日は、その7つの内の「6 サービス」について説明していきます。

昨日に説明した「空間」が「人を介さない居心地の良さ」であったの対して、「サービス」は「人を介した居心地の良さ」になります。

海外のレストラン等では「サービス」に対しては料理の値段とは別に「チップ」を払うという習慣があったり、日本国内においても、料理の値段とは別に「合計金額のXX%をサービス料として頂きます」なんてお店もあったりします。

また、高級店ではわかりやすいように、コース料理の金額の横に(サービス料別)や(サービス料込み)と記載しているケースもあります。

しかし、こういったことは高級店以外では珍しく、日本ではサービス料は取っていない飲食店が多いのではないでしょうか。

その場合は、取っていないのではなく、料理の値段の中に含まれていると考えるべきなのです。

そうでなければ経営として成り立たないからです。

簡単な話ですが、「サービス」に必要な人件費を含めた全てのコスト以上の売上がなければそのお店は赤字となり、営業を続けていくことが出来なくなるからです。

(中には赤字でも他部門で黒字があって続けていけるお店もあるのですが、それは例外としてここでは議論の対象外とさせて頂きます。)

人による「サービス」を徹底的に排除(セルフ化)しているお店もあります。

一方で、専用のソムリエ等を店内に配置したりしてサービスする人を増やしているお店もあります。

それはお店毎に様々です。

例えば、セルフオーダーシステムを導入しても、受注にかかる人件費を削減しているお店もあれば、人件費を削減せずに、これまで受注に費やしていた時間をお客様の居心地を良くする為のサービスに費やすように変更するお店もあります。

人件費を削って、その分を料理の値段に反映させることもできるし、料理の値段はそのままで、「サービス」の質を向上させるお店もあるのです。

長々と説明してきましたが、つまりは「サービス」も一般的には料理の値段に含まれているということなのです。

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