サブスクリプションとコロナウイルス
サブスクリプションモデルはコロナウイルスのようなパンデミックの時にどのような動きをするのか?ということをまとめてみました。
ちょうど、先の木曜日にオラクルの第3四半期決算が出て、
「サブスクリプションの売上高はその多くがすでに受注済みのため、コロナウイルスの影響は最小限にとどまるだろうと、Catz氏は述べた。」
ということで、サブスクリプションモデルのコロナのような事態の際に強いということが言及されている。
果たして、サブスクリプションモデルはパンデミックやディザスターに対して強いのか?ということを考えてみる。
サブスクリプションの概要
サブスクリプションは一定期間の貸出に対して一定金額を支払う、行ってしまえば「定額制」に近いものとなる。最もサブスクリプションに関しては、基本的に無限に利用し続けてもらうことを前提にサービスを構築、定額制はレンタルなので一定期間の貸出をもとにサービスを構築している。
サブスクリプションの例としては、Office 365のようなソフトウェアやNetflixをはじめとした動画配信サービス、ほかにもカーシェアのようなサービスも当たると考えてよい。
逆に、サブスクリプションとして謳っている、KINTO(トヨタ)や牛角のサブスクはサブスクリプションではなく、前者はただのリース、後者は常連サービスでしかない。
サブスクリプションは、サービスを提供する人を増やしたとしても基本的に労働が増えることがないことが一つの成立要件となるので、ソフトの配信などはサーバーという制約条件はあるが、誰にでもリーチアブル、いっぽうでKINTOは1台の契約に対して労働力が用いられるため、労働集約型のビジネスから抜け出せていません。
概要が長くなってしまいましたが、パンデミックをはじめとしたディザスター化でのサブスクリプションモデルを考えてみたいと思います。
サブスクリプションとパンデミック
サブスクリプションは月額の定額で支払いを始めており、途中で止めてしまうとそのサービスを受けられなくなってしまうという、使用側からする弱点がある。
したがって、当たり前の話であるが、パンデミックのようなことがあり、買い控えをしようとしても当然、一度使用をしてしまい、その会社や生活に根付いてしまっているサービスを切ることはできません。
すなわち、サブスクがパンデミック時に強いというのはすでにサブスクを多くのサブスクライバーに利用されている会社(強者)が言えるサービスであり、サブスクがメインであってもいまだに赤字の会社であれば、エンドユーザーの獲得にはさらなるマーケティングコストがかかることになります。
すなわち、結論とすれば、
・AdobeやOracleのようにすでに実績があり、サブスクリプションに切り替えた会社であれば、パンデミック時にはサービスを切られることはないため、より強い
・ベンチャーでサブスクリプションでエントリしようとしている企業にとっては、パンデミックはよりエントリエンドユーザー獲得のためのコストがかかることになり、より弱い
パンデミック時にはベンチャー系のサブスクリプションの投資には手を出さないほうがいいのかもしれません。
一度、ここで分析しておいて、近い将来に決算が発表された際に検証していきたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?