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言葉の宝箱 0779【できたらいいなと思うなら、できる方法を考えるべきだ】

『鉄の楽園』楡周平(新潮社2019/9/25)

かつては鉄道の専門学校として名を馳せた海東学園。過疎高齢化のあおりで経営破綻寸前の中、リゾート開発を目論む中国企業への身売り話が舞い込む。一方、東南アジアの新興国、R国の高速鉄道受注に向け、中国と熾烈な競争を繰り広げる四葉商事は莫大な資金力の差で劣勢を強いられていた。その渦中、次期首相候補のキャサリンと面会。「国を変えるのは教育」と説かれ、ついには海東、四葉、そして経産省を巻き込んだ前代未聞の一大プロジェクトへと発展していくが、その間にも中国による土地の買い占めは着々と進んでいた。日本の未来を見通す痛快エンタメ企業小説。


・京都人はよそ者に冷たいいわれますが、それは他から来た人には、
知識だけでは分からへん、長いこと住まな分からへんことが、
ぎょうさんあるからと違いますやろか P13

・腹を括りさえすれば、
借金というのは貸し手より借り手の側が断然強い P24

・夢を語り、コンセプトを語るのは簡単だ。
決定的な打開策を見出したとしても、
先立つものと、時間がなければ話にならない P33

・主張すべきは主張する。
それでいて、人の話には、とことん耳を傾ける。
当たり前の話なのかもしれないが、
そういう人物は滅多にいるものではない P118

・日本人は常に何かしていないと気が済まない。
時間を無駄にする贅沢なんて概念は、
そもそも持っていないだろううからね P176

・人をどう生かすか、生かせる環境を整えてやるのも経営者の務めだ P243

・できたらいいなと思うなら、できる方法を考えるべきだ P246

・チャンスは常に万人の前をうろちょろしているもので、
成否を分けるのは、それに気がつくかどうかの違いでしかない P275

・全てのことに意味がある(略)
いまの俺がなかったって思えるのが幸せな人生なんだよ P276

・対案なき批判は、能力の低さを自ら証明するようなもの P328

・期待は希望へと変わった P381

・無駄を恐れずに、ありとあらゆる可能性を探るんです。
もちろん、高いハードルはたくさんありますが、
ひとつずつ乗り越えていけば、夢は必ず実現するんです P389

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