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言葉の宝箱 0293【ないものねだりをしすぎるのが女の欠点ね】


『女系の教科書』藤田宜永(講談社2017/5/16)


売り上げ不振の自責の念から出版社役員を辞した森川崇徳、63歳。
縁あって文芸講座の講師をつとめ、悠々自適のはずの退職後の人生、
そうは問屋がおろさなかった。
ある女性生徒に振り回され、家庭内では母親の介護に加え、
思いのままに生きていく娘たちに翻弄される。
女性の逞しさと“おじいちゃんの知恵”が切々と綴られている。

・絆というものは、
綺麗事よりも悪巧みの方が、より強いものになるのが相場である。
いわゆる共犯関係というやつだ P25

・歳を取ると大概、小さな愉しみを日々の糧として生きているものだ。
それを取り上げられてしまうのか P44

・ないものねだりをしすぎるのが女の欠点ね(略)
反省する様子もなく、躊躇いもなく、
“欠点ね”と言えるところが、いかにも女らしい。
それを受け入れられるかどうかは男の器量次第 P47

・嘘をつく時は、事実をしっかり織り交ぜることが大事である P65

・服って自信を持って着ると似合うものなのよ P126

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