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言葉の宝箱 0647【寒いと人って、ずいぶんさびしい気持ちになるのね】


『れんげ荘』群ようこ(角川春樹事務所2009/4/8)

月十万円で心穏やかに楽しく暮らそう。
キョウコはお愛想と夜更かしの日々から解放されるため、
有名広告代理店を四十五歳で早期退職、
都内の古い安アパート『れんげ荘』に引っ越した。
そこには六十歳すぎのおしゃれなクマガイさん、
職業“旅人"という外国人好きのコナツさんと個性豊かな人が暮らしていた。不便さと闘いながら、鳥の声や草の匂いを知り、
丁寧に入れたお茶を飲む贅沢さを知る。
ささやかな幸せを求める女性を描く長編小説。

・声をかけられると迷惑なのに、無視されると腹が立つ P82

・大人物っていうのは、自分が目立とうと思わなくても目立つものなのね。目立とうとするのは自分がそこまでいってないって証拠なんだね P86

・自分で決めることなのよ。家族がいても何があっても自分なのよ。
誰かの真似なんかできないの P124

・うまいこと、世の中にお金を遣わされていたみたい P146

・人って何かに耐える運命になってるのね P147

・それなりに問題もあるのだろうが、
幸せな家族がいるというのは、いいものだ P162

・自信満々に思い上がるのも問題だけど、卑下しすぎるのも問題よ P167

・寒いと人って、ずいぶんさびしい気持ちになるのね P184

・人間って環境に慣れるものなのね P217

・たまに生きてるのって悲しくなるんだよね(略)
まじめで優しい人が平気で殺されたりするじゃない。
一生懸命働いても、
お金がもらえなくて、どこにも住めなくて、それで死んじゃったり(略)
大人になって楽しいのかなって(略)
辛くて嫌なことも多いけど、楽しいこともあるわよ。
それは自分で自分を楽しませることを見つければいいんじゃないのかな。
悲しいのは悲しいけど、
それでもやっぱり悲観しないで生きていくのが大事なんだ P244

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