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【夏の怪談と邪気祓い】〜注意点とケア方法〜②

【夏の怪談と邪気祓い】〜注意点とケア方法〜①では、
・人は何故,怖いものに惹かれるのか。
・パワースポットとマイナススポットについて
・夏に注意するポイント

をお伝えしました。
②では、ケア方法(邪気祓い)の【前編】をご紹介します。

怪談を聞いた後や、例えば、歌舞伎の演目『牡丹灯篭』を見た後に、「妙に体が重い気がする」、「少し寒気がする」、「心が落ち着かない」と感じる繊細な感覚をお持ちの方もおいでです。

ここで、そうした感覚にまつわるお話をさせてください。

「奈落の底」という言葉を聞いたことあるでしょうか。
日本の舞台劇場で、「奈落」は舞台や花道の地下のことをいいます。
しかし本来は仏教における地獄または地獄に落ちることを意味します。
このときの奈落は『奈落迦』が変化したものです。舞台の出演者は、ここを出入りすることに細心の注意を払っています。なぜならこの部分には「セリ(迫*舞台の一部がくり抜かれ上下する仕組み)」や「すっぽん(小迫り)」、廻り舞台などの舞台機構があり、巻き込まれたり、落下事故などが過去にも起こっているなど、危険な場所と考えられているからです。
演者にとっては、まさに「奈落の底に落ちる危険といつも隣り合わせ」と言えます。演者が鬼気迫る場面では、ともすれば、会場全体がこの緊張感に同調することもあるでしょう。 
そうした「奈落への演者の緊張感」、「演目の内容」、「観覧している人たちの感情」といった非物理的な要素が、まるで振動が伝わるように、その場にいる人の肌身へ敏感に押し寄せてくることもあります。

これは本コラムの①で触れた「マイナススポット」に見られる物理的環境や刺激による影響よりも「己と、見聞きしたもの、との境目の認識が曖昧になり、肉迫した感覚を生じたから」と考えていただくとよいでしょう。
(この「非物質的な環境・刺激」と「物質的な直接の環境・刺激」の境が曖昧になる仕組みについては別コンテンツ「基礎トレ)嗅覚を活用した変性意識の入り方」でも説明しておりますので、ご興味のある方はぜひご覧ください)

こうした物理的影響と違う要因で「寒気がする」「背筋が凍るような気がする」という体感を引き起こす作用については、エアコンなどなかった時代に夏の暑さを和らげる生活の知恵といった見方もできるかも知れませんが、毎日の心身コンディションを保つという側面からは、その要因を見極めながら、ケア方法についても考察することが大事と思います。

また 「沢山の人の中に行くと酔う」といった精妙な感覚をお持ちの方にも役立つ方法でもありますので、目に見えない空気感などが身体感覚へ影響を及ぼしているように感じられる時のケア方法を以下にご紹介します。

☆身体感覚に影響(違和感)を覚えた後のケア方法

①強烈な匂いで追い払う
※世界では、コカの葉、ホワイトセージ、フランキンセンスなどを燻したり、直接焚き火の中に入れたりして、煙と香りで邪気を追い払う方法があります。
②清めた水と海塩で穢れを払う
③歌や読経を用いて払う
④陰陽道での形代(かたしろ:人型をした紙に身代わりになってもらう)を使う

護摩焚きをして音と煙で払う

強烈な匂いや音、明かりは、『気(魂・意識)が離れたものを気付け(きつけ)させる』作用があります。
また、水や塩には目に見えない精妙な空気感等を浄化する働きがあり、歌や読経、陰陽道や密教で伝わる各技法などでも心身のコンディションや意識状態を整えることができますので、直接の要因がはっきりわからないまま不調を感じる際などには、ぜひ身近なものから取り入れてください。

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