多田洋一(文芸創作誌「ウィッチンケア」発行人)

文芸創作誌「Witchenkare」(ウィッチンケア)発行人。東京都町田市在住。 フリ…

多田洋一(文芸創作誌「ウィッチンケア」発行人)

文芸創作誌「Witchenkare」(ウィッチンケア)発行人。東京都町田市在住。 フリーランスのライター/エディター。

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「ここにはたしか!」のまとめ

相模原町田経済新聞にて月一連載している町田コラム「ここにはたしか!」が30回を越え、♯031まできました。当初の打ち合わせで「あんまり調べたりしないで、個人的な〝脳内マチダ〟の記憶を残しておきたいんですが、それでもいいですか?」とお願いしたら、快くGOしてくださった編集長・宮本隆介さんに、あらためて感謝! そして、開始時からなぜか、話のマクラは〝脳内音楽昔話〟で、回を重ねるごとにその分量が増えていく、という自由さにも重ねて感謝します。もう覚えていることも少なくなり、加齢も順調

    • VOL.14寄稿者&作品紹介24 中野純さん

      昨年11月に「ナイトハイクのススメ 夜山に遊び、闇を楽しむ」(ヤマケイ新書)を上梓した中野純さん。前号への寄稿作〈臥学と歩学で天の川流域に暮らす〉は、中野さんがライフワークとしている闇学(?)についてのド直球な一篇でしたが、今回は「うるさい」について。カエルやセミも登場する、闇問題の〝周辺事態〟とも言えそうな内容です。でっ、カエル。昨年北関東に小旅行したさい、訳あって某所で夜の高速道路を降りて田んぼ沿いを走りましたが、カエルの求愛声って...マイブラやメタリカじゃ勝てないな(

      • VOL.14寄稿者&作品紹介23 宇野津暢子さん

        前号では“佐々木智子”の奔放な恋愛を小説で描いた宇野津暢子さん。フリーランスのライター/編集者として女性誌等で活躍しつつ、ご自身が発起人となり、2015年4月から東京都町田市玉川学園地域のコミュニティペーパー「玉川つばめ通信」を発行しています。あっ、そうだ。宇野津さんからお声掛けいただきまして来月(6月8日)、小田急線「鶴川駅」近くの可喜庵にてイベントを開催することに。お時間の都合の付く方、ぜひご参加ください。それで、宇野津さんの今号への寄稿作...これが架空インタービュー形

        • VOL.14寄稿者&作品紹介22 多田洋一(発行人)

          「ウィッチンケア」創刊号からの寄稿者である多田洋一さん(←私/発行人)...って、今号でもまた、一連の作業で一番野暮な役まわりの回となりました。前号では拙作〈パイドパイパーハウスとトニーバンクス〉について、木村重樹さんが書いてくださったのですが、今号も誰かにお願いしてみようかな、と思っているうちに時は流れ...はい、それでは自作自評を致します。ええと、今号掲載作〈優しい巨人と美味しいパン屋のころ〉を書く動機のひとつは、少し前に世の中で流行っていた「推し活」みたいなものが自分に

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          VOL.14寄稿者&作品紹介21 武塙麻衣子さん

          小誌を第13号からお取り扱いくださることになりました、東京都葛飾区青戸のawesome_todayさん。私(←発行人は)町田市という東京の西のハズレ在住でして、青戸と町田の距離は、もし私が西に向かえば山梨県大月市とか神奈川県足柄下郡真鶴町とか、そのくらい距離がありまして...それでお取り扱いの御礼に伺うのが夏の終わりくらいになっちゃったんですが、店主様に初対面のご挨拶をしていると宅配物が到着、そして「いまとってもおもしろい本が追加で入荷しましたよ!」と。その本が武塙麻衣子さん

          VOL.14寄稿者&作品紹介21 武塙麻衣子さん

          VOL.14寄稿者&作品紹介20 稲葉将樹さん

          今回が「ウィッチンケア」への初寄稿となる稲葉将樹さん。株式会社ディスクユニオンの出版部「DU BOOKS」の編集長として、数々の良書を世に送り出しています。それで、これは完全に私(←発行人)の妄想なんですけれども、「もしかしてこの編集者さん、オレのために本をつくってくれてるんじゃないの?」みたいな...とにかくここ数年、自分が大事にしている音楽関連の本って、とにかく稲葉さんが絡んでいることが多かったんです、とにかく。とくに小誌命名の原点とも繋がるPrefab Sproutの本

          VOL.14寄稿者&作品紹介20 稲葉将樹さん

          VOL.14寄稿者&作品紹介19 木俣冬さん

          昨年はNHK大河ドラマ「どうする家康」の完全ノベライズ(全2巻)で多忙を極めた木俣冬さん。任務遂行後も、今年の大河「光る君へ」に関するレビューをネットのニュースサイトで数多く発信しています。またシネマズプラスでの毎日・朝ドラレビューも連載中で、こちらは10年のターンに突入、とのこと。...木俣さんの凄いところは、これだけテレビを観て速報的なレビューを執筆しているのに、内容がいわゆる「コタツ記事」的なものではないこと。SNSを拝見すると、頻繁にテレビ/映画関係者を取材し、さらに

          VOL.14寄稿者&作品紹介18 加藤一陽さん

          前号(第13号)に続き、2度目のご寄稿となる加藤一陽さん。現在はカルチャー系コンテンツ・カンパニー・株式会社ソウ・スウィート・パブリッシングを経営しつつ、多方面で活躍しています。同社は先月(4月30日)、『読書と暴動 プッシー・ライオットのアクティビズム入門』(ナージャ・トロコンニコワ/翻訳・野中モモ)を発行。また2022年9月に発行された『EVE OF DESTRUCTION』(チバユウスケ)は、今年1月時点で6刷、とのこと──THEE MICHELLE GUN ELEPH

          VOL.14寄稿者&作品紹介18 加藤一陽さん

          VOL.14寄稿者&作品紹介17 3月クララさん

          インパクトのある女性のイラストに惹かれて「るるるるん」vol.4を某書店で入手したのは、昨年の夏の終わりごろでした。同誌はかとうひろみさん、UNIさん、3月クララさんによる文芸ユニットが、各号同じお題目のもとに小説を発表しあう、というスタイルの刊行物。ちなみに私(←発行人)が「なんでこっち見てるのさ!?」と気になった表紙画は、唐澤龍彦さんの作品です。さて、今回が小誌への初寄稿となる3月クララさんは、「るるるるん」vol.4で「影は夜、自由な透明になる」という一篇を執筆していま

          VOL.14寄稿者&作品紹介17 3月クララさん

          VOL.14寄稿者&作品紹介16 武田徹さん

          「ウィッチンケア」には第2号から一貫して〈言葉(詩)〉を主題にした作品をご寄稿くださっている武田徹さん。第2号…いまや、稀に、中古マーケットに「そんな値段で売らんといて!」価格で登場するようなことになっていますが、思い返すに、寄稿者6名体制での創刊号を見本誌に、あの時点で武田さんへお声掛けした自分(←発行人)は怖いもの知らずというか、不遜というか、でした。。。でも、すぐに「打席が回ってくれば立ちます」と快いお返事をくださり、今へと至るのです。それで、たとえば唐木順三、鶴見俊輔

          VOL.14寄稿者&作品紹介15 絶対に終電を逃さない女さん

          「最近の女性エッセイはわりとお行儀が良いんだけれど、この人の作風はエッジがきいていておもしろいですよ」。私(←発行人)の記憶ですのでこの言葉が一字一句この通りだったかどうかはもう思い出せないのですけれども、ある書店の方がそのようなニュアンスで薦めてくださった本が、「シティガール未満」。著者は、えっ!? 〈絶対に終電を逃さない女〉が著者名なの?!?! つい最近、ペンネームで減点された江戸川乱歩賞候補作の話題がありまして、小誌寄稿者・仲俣暁生さんがSNSで“まさに高橋源一郎の「さ

          VOL.14寄稿者&作品紹介15 絶対に終電を逃さない女さん

          VOL.14寄稿者&作品紹介14 武田砂鉄さん

          小誌第6号からの寄稿者・武田砂鉄さん。今号でも作品タイトルは〈クリーク・ホールディングス 漆原良彦CEOインタビュー〉でして、これは第7号からの、不動のスタイル。初回はもう8年前(2016年)なので、なぜシリーズ化したのか知らない方も多いかと存じますが、じつは私(←発行人)もよくわからないのです。覚えているのは、第8号でいただいたお原稿のタイトルが前回と同じで、そのことが私的には(...またややマニアックになりますが)peter gabrielという、ある時期まで自身のアルバ

          VOL.14寄稿者&作品紹介14 武田砂鉄さん

          VOL.14寄稿者&作品紹介13 星野文月さん

          今回が「ウィッチンケア」への初寄稿となった星野文月さん。私(←発行人)はある方から星野さんの著書「私の証明」を薦められて入手しました。帯には“とある普通の人生における、普通じゃない日々の記録”とあり、どんな話なんだろうと読み始めると...待って! いきなり“普通じゃな”さ過ぎるできごと→恋人が脳梗塞で倒れて緊急手術。ええと、私は正直、いわゆる「可哀想な話」はあまり得意ではないので、この先、主人公の「私」が必死に恋人に寄り添って、でもその甲斐もなく、みたいなストーリーだったらど

          VOL.14寄稿者&作品紹介13 星野文月さん

          VOL.14寄稿者&作品紹介12 コメカさん

          前号(第13号)が初寄稿、今号が2作目となるコメカさん。私(←発行人)はウェブマガジン《生きのびるブックス》で昨年末から続いている批評ユニット・TVODとしてのパンスさんとの往復書簡「白旗を抱きしめて 〈敗北〉サブカル考」を拝読していまして...elderにとっては、たとえば松本人志の捉え方などがとても興味深いのです。なんであの人があんなにエバっていられたのかが、私なりにわかってきたり。そんなコメカさんは東京都国分寺市にある早春書店の店主様でもありまして、先日訪ねたさい、ちょ

          VOL.14寄稿者&作品紹介11 小川たまかさん

          昨年5月に『たまたま生まれてフィメール』(平凡社)を上梓した小川たまかさん。同年8月からはthe letterで日記を配信し続けていて、あっ、でも最新の日記では愛猫の体調不良などもあってしばらくはお休み/原稿執筆に注力する、と...それでも、あいかわらずお忙しそうで、来月刊行予定の雑誌「エトセトラ VOL.11」は表紙に《小川たまか 特集編集》との文字が。また5月19日には京都府乙訓郡大山崎町にある〈大山崎 COFFEE ROASTERS〉にて、「小川たまかさんとフェミトーク

          VOL.14寄稿者&作品紹介11 小川たまかさん

          VOL.14寄稿者&作品紹介10 長谷川町蔵さん

          小誌第5号からの寄稿者・長谷川町蔵さん。今号での「チーズバーガー・イン・パラダイス」が10作目。物語の舞台はハワイです。ハワイ…私(←発行人)は諸般のしがらみがあって、新婚旅行を彼の地で過ごしました。ほんとうはのんびり自由にあちこち行ったりしたかったのですが、その“諸般のしがらみ”のせいで、到着したらいきなりそうめんのウェルカムランチをツアー客全員で食べなきゃいけなかったり、やたら免税お土産店にいかされたり。でっ、マウイもいけたんですが、そんなパック旅行になっちゃってたんで、

          VOL.14寄稿者&作品紹介10 長谷川町蔵さん