見出し画像

【雑文】 ドレミのうた(英語版)に思う

おう、こんな時間になってもうた、与井です。

突然ですが、先日テレビで「ドレミのうた」英語版の歌詞を聞いて思ったことを。

その前に「ドレミのうた」はご存知ですよね?
教科書にも掲載され、ほぼ知らない方はいないと思います。
「ド〜は◯〜◯◯のド〜、レ〜は△△△のレ〜」
というアレです。

その元になる英語版が英国にあり、かの国のパブで歌われているシーンが紹介されており、同時にその日本語訳も出ていたのですが、ちょっとした衝撃が…

ド、レ、ミ、ファ…とその音で始まる単語が続くのは日本語版と同じで、かつ本家の方が、無駄がない(ほぼその音で完結する単語が選定されている)のですが、「ラ」の説明で、一瞬目と耳を疑いましたよ。

あれだけ、一部無理やりともとれる「音階と同じ言葉で始まる単語」を並べていたのに、突然「ラ」だけ、困り果てたかのような「ラはソの次…」ですよ。これって一体何が?

これが大喜利なら、オチは最後に取っておきべきで、この歌で言うなら、それは「シ」のくだりで弾けるべきです。ラス前の「ラ」ではありません。
私はしばらく、「ラ」の歌詞が「ソの次」になった理由を考えていました。

その結果、いくつかの可能性が思い浮かびました。

1)音階ごとに締め切りがあり、ラの週は作家が多忙だった。
 ミュージカルの企画で楽曲の歌詞を書くことになり、目標達成のために、締切を細かく設けて都度発表していた。(例えば発表は週に1回だった) ド、レ、ミ、ファ、ソと順調に推移していたが、ラの週に身内で不幸があったのか、あるいは自己の健康問題か、考える時間や余裕がなく、やむなく穴を空ける訳にもいかず、「ラはソの次…」と発表した。

2)「ラ」と言う名前、もしくは「ラで始まる名前」の好きな女性がいた。
 作者が思いを寄せる女性に、「ラ」さんがいたのかもしれません。ラの回で、すぐに思い浮かべたものの、固有名詞を歌詞にする訳にもいかず、何よりその歌詞にした理由を聞かれても、自分の口から言えそうにありません。かといって、自分にとって「ラ」は彼女以外の誰のものでもない。他の言葉など思い浮かばない・・・ そんな葛藤があり、締切が迫る中、「おい、ラの歌詞は決まったのか?」そう聞かれて、うつむきながら答えたのです。
「ラはソの次…」と。

3)政治的に調整できなかった。
 「ドレミのうた」は発表前から大ブレークが予想されていたのかもしれません。ミュージカルの成功はもちろん、その後の映画化、そして世界展開まで見えていた、と。しかもコンセプトからして、教育的にも活用される見込みが高く、教科書への掲載も夢ではない。おそらく今後100年は歌われるであろう、との見込みがあったのかもしれません。(事実その通りですし)
 そんな中、歌詞の選定には様々な思惑が乱れ、「この名前をいれるべき」「あれはふさわしくない」、ラの歌詞はA案で通してほしい、いやB案こそふさわしい、そんなやり取りが日夜交わされていたのかもしれません。あまりにも議論が白熱し、「製作委員会」的な組織でも収集がつかなくなり、悩んだ作者は今後に禍根を残さないため、こう結論づけたのです。
「ラはソの次…」と。

***

一体、ラの回で何があったのか、また、そう結論づけるまでにどんなやり取りがあったのか、知る由もありませんが、こんなことを考えていたら、あっという間に時間が過ぎてしまいました。

ということで、今週のお話しはおしまい。

また遊びに来てくださいね。