井手直行(よなよなエール”愛の伝道師” 兼 ヤッホーブルーイング社長)

個性豊かなクラフトビール(よなよなエール/インドの青鬼/水曜日のネコ/僕ビール君ビール…

井手直行(よなよなエール”愛の伝道師” 兼 ヤッホーブルーイング社長)

個性豊かなクラフトビール(よなよなエール/インドの青鬼/水曜日のネコ/僕ビール君ビールなど)をつくっています。 詳しくは「プロフィール」のページをご覧ください。

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    日経COMEMOは、様々な分野から厳選した新しい時代のリーダーたちが、社会に思うこと、専門領域の知見などを投稿するサービスです。 【noteで投稿されている方へ】 #COMEMOがついた投稿を日々COMEMOスタッフが巡回し、COMEMOマガジンや日経電子版でご紹介させていただきます。「書けば、つながる」をスローガンに、より多くのビジネスパーソンが発信し、つながり、ビジネスシーンを活性化する世界を創っていきたいと思います。 https://bit.ly/2EbuxaF

最近の記事

クラフトビール、流行から産業に!

ぜひ取り上げたかった話題だが、忙しくてコメントできなかったものを今回「満を持して!」紹介する。最近のクラフトビール業界の話題である。 私が20年以上愛読している日経新聞で、先日2ページ目に大々的にクラフトビール業界の話題が記事にされたのだが、これは恐らく初めてのことではなかろうか。しかもタイトルが実に良い。 「地ビール、流行から産業に」である。 「え?そんなにクラフトビールは盛り上がっているの?」 と疑問に思っているそこのあなた! 是非、以下の記事を読んでほしい。 更

    • 世界経営者会議での資生堂 魚谷社長からの2つの学び

      先日行われた「第23回日経フォーラム世界経営者会議」を視聴する機会をいただき、いくつか興味があるセッションに参加してみた。著名な経営者の方々が登壇するなか、今回私が共感したセッションの一つが資生堂の社長、魚谷さんの話。今回はそのセッションについて取り上げたい。 「第23回日経フォーラム世界経営者会議」の様子は以下を参照。 魚谷さんにはお会いしたこともないし、お話されている動く姿を見たこともない。ただ記事で魚谷さんの話はいくつか読んでいる。 視聴前の私が抱いていた印象は、経

      • よなよなエール流「キャリアの社内公募」を大公開!

        多様な働き方が論じられる昨今、以下の記事を見て、「これは私たちの会社の状況も参考までにお伝えしなきゃ!」とやや使命感に駆られて(笑)今回まとめてみた。 私たちの会社では様々なキャリアの社内公募を行っているが、今回は3つの制度とその効果を紹介したい。 1.ユニットディレクター立候補制度 ヤッホーブルーイングには一年に1回、ユニットディレクター(部署責任者)を公募し、プレゼン大会を経て来期のリーダーを決める制度がある。 プレゼン大会では、立候補者が全スタッフの前で戦略プレ

        • 私が久々に唸った、ビール業界における「革新的サービス」とは?

          コロナ禍で大手ビールメーカー4社及び多数のクラフトビールメーカーも大幅な減収で経営が厳しい状況にある。そんな中、今回はビール業界にとって明るい話題をお届けしたい。以下の記事だ。 キリンの家庭用サービス「ホームタップ」向けのビールが絶好調という。 ホームタップは毎月ビールを配送するサブスクだ。専用のサーバーを無料で貸し出し、毎月2回に分けて計4リットルまたは計8リットルのビールを自宅に届ける。キリンの「一番搾りプレミアム」のほか、期間限定のクラフトビールなど複数種類を提供す

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          コロナ禍をチャンスに変える思考

          新型コロナウイルスの感染拡大も1年以上続き、多くの企業がこの環境の急激な変化にどう対応すべきか悩み、苦しみ、試行錯誤を続けている。 国に色々と助けてほしいところだが、それは一企業の思う通りに行くはずもなく、私達ができることは自分達でコントロール可能な部分に経営資源を集中し、この環境に適応すべく私達自身が「変化」していくことだ。変化し、糸口を見つけ、チャンスに変換していきたい。後から振り返った時に、それが自分達にとって大きな好機であったと思えるように。 そんなことを、コロナ

          個性を伸ばせば、キミも私もスティーブ・ジョブズ!

          いきなりですが、このトップの写真はある経済団体のイベントでの一コマ。世界のIT企業のトップも参加していたので、彼らに喜んでもらおうと私が傾奇者(かぶきもの)の格好で登場すると予想以上の盛り上がりになった。味を占めて安倍前首相にも喜んでもらおうと近づいていったところ、屈強なSPに取り囲まれあわや逮捕か!?というオチはかなり冷や汗ものだった。 これは決してふざけている訳ではなく、看板ビール「よなよなエール」のファンに、ビールを飲みながら楽しんでもらいたいと願った、いたって真面目

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          「出る杭」を応援し続けていたら、世界平和を目指すようになった話

          講演や取材をお受けするとほぼ決まって聞かれる事がある。 「ヤッホーブルーイングの社員はなぜみんなイキイキと働いているんですか?」「どうしてヤッホーの社員は楽しそうなんですか?」といった内容だ。そんな風に見ていただける事は非常に誇らしい。 しかしながら、「月曜日がつらい」といった話に多くの共感が集まる昨今、なぜこのような組織運営ができているのか不思議に思う方も多いようなので、せっかくなのでnoteにも書いてみようと思う。 今回は筆が乗って少し長くなってしまったが、後半には新た

          「出る杭」を応援し続けていたら、世界平和を目指すようになった話

          はじめまして!「てんちょ」と申します!

          改めまして、こんにちは! ヤッホーブルーイングの井手直行です。皆さんからは「てんちょ」と呼ばれています。 はじめてnoteの記事を執筆してから4ヶ月程が経ちました。 少しずつ慣れてきたので、はじめて知っていただいた方への自己紹介を書いてみました。 てんちょです!井手 直行(いで なおゆき)、1967年生まれの53歳です。 長野県の軽井沢にあるヤッホーブルーイングというクラフトビール会社で社長をしています。 『ビールに味を!人生に幸せを!』をミッションに掲げ、新たなビール

          採用について語ろうじゃないか!私の採用への想い

          これから数ヵ月間は新卒採用活動が盛り上がる時期となる。22年春の大卒採用数はコロナ禍においてもプラスだという。 但し記事を読んでみると、コロナ禍で業績が振るわない業種では採用計画にもその影響が大きく出ているようだ。 私達が属しているビール業界はコロナ禍の影響を受けて大手もクラフトビール他社もほとんどが厳しい経営状況にある中、幸いにも私達は巣ごもり需要を取り込むことができ、直近四半期の業績は大幅に伸びている。 現時点で来春の新卒採用枠の内定受諾数は既に予定人数に達している

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          模倣との戦いよ、サラバ!ヤッホーの模倣困難な戦略

          ビジネスの世界は模倣との戦いだ。多くの企業において直面する大きな課題である。 折角苦労して開発・発売した新製品や新サービスが、後発組にあっという間に模倣されて悔しい思いをした経験のある方も多いのではないだろうか。私たちが属するビール業界はその傾向が非常に強く、以下の記事もそんな話。 これはキリンビールが昨年10月に発売した「一番搾り 糖質ゼロ」について書かれている。 開発に約5年を要した糖質ゼロは今年、一番搾りブランド(缶)の2割強にあたる430万ケースを販売する見込み

          模倣との戦いよ、サラバ!ヤッホーの模倣困難な戦略

          Google事例で在宅ワーク1年を振り返る

          私達の会社もコロナ禍で在宅ワークを始めてそろそろ1年が経つ。 長野県に主たるオフィスと醸造所を構えており、拠点は営業所を含めて5カ所。1年前の時点で長野県内ではコロナの影響はまだ実感していなかったが、本当にコロナが脅威となってから在宅ワークを始めてもパニックになると思い、長野県の会社でしかも製造業としては異例の早さで在宅ワークに踏み切った。もちろん、製造や出荷部門などは現場仕事があるので在宅ワークは基本的にできない。在宅の対象は営業や管理部門のスタッフで全体の2/3くらいだろ

          "女性への偏見"についての私の願い

          東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森前会長による「女性蔑視発言」は、日本だけでなく海外でも大きく取り上げられることとなった。 橋本さんが後任に決まったことで今週になってようやくその話題が沈静化してきた。この件については多くの方が色んな意見を発信し、議論になったのでここで私から言及することは止めておく。それに代わり、この件が話題になった時に私がふっと頭に浮かんだ過去の「女性への偏見」についてここで述べたいと思う。 数年前のとある出来事2年ほど前だろうか。地元の市議会女

          【企業文化は一日にして成らず!】サントリーの「やってみなはれ」を勝手に応援の巻

          今週日経新聞を読んでいて一番印象に残ったのがこの記事。 この話はあっという間にビール業界に知れ渡った。記事によると、サントリーHDの佐治会長が昨年末に異例の檄文を社内に送ったという。メールの内容は以下の様な感じ。 「昨日のマケ・プランはよく考えられていたが、その上で来年(21年)はコロナ禍の中、いやコロナ禍だからこそ、サントリービール事業のステージを変えるチャンスだという気持ちが強くあります。勘と言っても良いでしょう。…常識の壁を破り、ステージを変えるチャンスや!如何(い

          【企業文化は一日にして成らず!】サントリーの「やってみなはれ」を勝手に応援の巻

          誤表記が許容される寛大な時代に、乾杯!

          先週、ビールファンの間で結構盛り上った話題がこれ! サッポロビールとファミリーマートが共同開発した商品「サッポロ 開拓使麦酒仕立て」において商品デザインの一部に誤表記があったため発売が一時中止になった。この商品は1月12日から数量限定で発売される予定だったところ、商品デザイン内で本来「LAGER」と記すべきところを、スペルミスで「LAGAR」としていたことが発覚したためという。 この件が発表されると同時にSNSで、 「もったいない!何とか販売できないの?」 「ちゃんと説

          知ってほしい!クラフトビール業界の現状を!

          うちの看板ビールである「よなよなエール」がセブン-イレブンの中部・近畿地方で販売開始したことが記事になった。10月に関東地方で先行して販売を開始し、この時も大きな記事で取り上げていただいた。ありがたいことに両方とも大きな反響があったのはクラフトビール普及への期待の表れだと感じている。 ただ、色々な反響があった中で私が気になったコメントがいくつかあったのだが、それは以下のようなものである。 「コロナ禍で大手ビールは苦戦しているようですが、クラフトビールは好調なのですね!」

          バルミューダの上場は日本製造業の光

          こんにちは。よなよなエール”愛の伝道師”の井手です。 16日に家電メーカーのバルミューダが上場した。ついにきたか!というのが率直な感想。数年前にバルミューダ社長の寺尾さんと講演や授賞式などのイベントでご一緒した時に製品開発やビジネスについての考えを聞いて、「これはもっともっと市場に受け入れられてメジャーになるに違いない」と思っていたからだ。 日本の家電メーカーはもう大分以前から元気がない。技術力は当然あるのだが、韓国を中心としたアジア勢にすぐ製品を模倣され、低価格とスピー