CGMの頂点 Tiktok
TikTokの解説本を読みました。
今更、説明は不要だと思いますかTikTokとは短い動画を閲覧投稿できるサイトです。youtubeの15秒版と捉えるとわかりやすいです。
読んだ印象としては現在の WEB サービス。特にCGMを手掛ける人間は必読という内容。というのも成長スピードが速いということは、ユーザーのニーズを満たしているサービスと言えるからです。
・2016年9月29日に、中国のバイトダンス社より中国版Tiktokがリリース
・世界版TikTokは、現在150以上の国と地域、75カ国語以上で事業展開(2019年7月時点)
・2018年第1四半期に世界で最もダウンロードされたアプリ(4580万DL以上)
・2018年9月、全米のAppStoreで最もダウンロードされた無料アプリ
・世界版TikTok+中国版TikTokのMAUは5億人、DAUは2.5億人(ChinaSecurities2019/6/28発行のレポートより)
リリースから3年かからずに、デイリーアクティブユーザー(DAU)が2.5億人のサービスです。すごいですね。。
成長スピードが速いことからも、投稿者と視聴者ともに非常に使い勝手の良いサービスになっているのかわかりました。
以下は書籍を読み、自分でも実際にtiktokを使って感じたことです。
【投稿者目線の優れている部分】
●投稿したら必ず200~300見られる
●スマホだけで投稿が完結できる
●15秒と短い時間なので投稿のハードルが低い
●自分で映像を考えなくても、流行っているダンスや面白い動画の真似をするだけでも良い
●動画に音楽も簡単につけられ、プロっぽい気分を味わえる
●フィルター機能が男女共にすごく容姿が盛れる。
●堂々と承認欲求を満たされる(承認欲求をみたす空間だよねという雰囲気)
【視聴者目線の優れている部分】
●レコメンド精度の高さ(いいねした・視聴完了した、自分の好みの動画をレコメンドしてくれる)
●検索が不要、上にスワイプするだけで次から次へと出てくる動画がでてくる。
●面白くない動画をすぐに飛ばせる。
【CGMサービスを展開する際に参考になること】
①視聴者に意思決定させず、好ましいと感じるものを表示させる。
②興味がない・好ましいと感じないものを表示させない。
③新規投稿者に強いインセンティブを与える
①視聴者に意思決定させない
ユーザーがいいねなど積極的なアクションをしないが、満足している物があると考えサービス提供する。例えば、15秒の動画を視聴完了したということ
ユーザが好意的に感じている動画と似た動画を徹底的にレコメンドする。
逆にアクションをしないが、不快なコンテンツもあると認識する。(例えば動画が始まってすぐにスキップしたなど)
アプリを開いた瞬間から、検索をせず動画流れてくるので視聴者からすると意思決定の負担がない。
②興味がない・好ましいと感じないものを表示させない。
例えば女子高生に45歳のおじさんが踊っていたりする動画は流さない。サービスを使う中で不快な瞬間をできるだけ軽減させる。
③新規投稿者に強いインセンティブを与える
このレコメンドシステムが最も参考になる点かもしれません。サービスを提供していくとフォロワー数が多い人物や古参と言われる人間が幅を利かせ、最終的にサービスがマニア向けのものになり縮小していきます。
そういったことを防ぐために新規投稿者に対しても一定数以上のアクセスを与え高い評価を得たものは、さらに表示を増やすということにしています。
これは完全レコメンドシステムなのでコントロールできます。YouTubeなどは今、現在評価を受けている人間の検索結果を上位に表示し消化を受けるような仕組みになっています。
「クリエイターのフォロワー数に限らず、優良なコンテンツを評価し、適切なユーザーに届ける」という理念のもとで設計されています。たとえ駆け出しのクリエイターが投稿したコンテンツであっても、平等に一定量の初期アクセスが付与されます。そこから、コンテンツのいいね数、シェア数、視聴完了率、コメント率など、アクセスを配布した先のユーザーからの評価を見て、良ければさらに大きなアクセスを渡す。
【サービスとしての変わったポイント】
●tiktok 側に著作権がある。
テレビの映像やサッカーの試合などの映像が使われているのですが、この辺訴訟リスクとかはどうなんですかね。
コンテンツをダウンロードできる、TikTokならではの拡散性YouTubeは著作権が個人に帰属するため、動画をダウンロードすることができない仕様になっています(InstagramやVine、日本のMixChannelも同様です)。対して、TikTokはあらゆる権利がTikTok側に帰属する規約になっており、動画のダウンロードも自由です。
●連続使用の注意を促す表示が出る。
ゲームなど、依存性が高いサービスは今後このような表示が義務付けられるかもしれません。
中国政府から「90分以上継続使用しているユーザーにアラートを出すように」とのお達しが下りました。今では一度アラートが出現すると、4桁の数字を打ち込まないとロックが解除されない仕様になっています
●インフルエンサーと企業の直接契約が禁止されている。
自らを巨大な芸能事務所と考えてるような戦略ですね。
インフルエンサーとの連携を重視するバイトダンスは、インフルエンサーと企業の直接契約を禁じています。たとえば化粧品会社から商品紹介の依頼がきた際、インフルエンサーはTikTokが公認しているマルチチャンネルネットワーク(MCN)に話を通すか、自らバイトダンス社に申告しなければなりません。
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