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ドシャ降りだってあなたとスカイツリーがみたい

東京はサバンナ、身体は受信器。

望みは叶うと信じてる。天気予報は、雨。

『鈴木と渋谷とスカイツリー編vol.1』

5月21日にインスタライブをした。先月からはじめたこの'踊る'インスタライブ。月に一度「ただ好きな人と、好きな場所で、好きな事」をする。それが僕たちのインスタライブ。

今回は'しぶっち'と踊ることにした。いままで舞台やイベントなどいろいろな場所で一緒に踊ってきたしぶっち。本名は、渋谷亘宏(しぶやのぶひろ)。コンテンポラリーダンサーで、呼吸の先生。趣味は一人でバーベキューをすること。

僕たちの1日がはじまった。

スカイツリーもよろこんでいる




5月21日、昼過ぎ晴れ。

しぶっちと待ち合わせて買出しにいった。

「今日雨降ってないね」
「雨降ったらおもしろいのになぁ」
「雨が降りますように!」
「ドシャ降りになりますように!」


40すぎのおっさんたちは信じている。
望みは現実になると、信じている。

二人で小学生みたいなことを話しながら、だらだらと買い物を済ませていく。おっさんたちは'焦る'ということを知らないので、買い物がほんとにおそい。さすがに時間がヤバくなってきたので、急いでカメラのごーちゃんをピックアップして3人で現場に向かった。途中で美味そうな鯛焼き屋を発見してしまったので、ちょっとだけ、寄り道をすることにした。

この笑顔である
鯛焼きもよろこんでいる

たのしい時間はあっという間にすぎるので、到着時刻を大幅に過ぎて到着。もう本番まであまり時間がない。でも、おっさんは焦らない。
重い荷物を一人で運んでずっと待たされていたピアノのじんちゃん。まずは、目を見ずに鯛焼きをわたす。

まずは機嫌をとる
あずきとクリームどっちがいい?
この笑顔である

じんちゃんの顔がひきつっているけど、大丈夫。鯛焼きあげたから。僕たちには時間がないので、先を急ぐ。腹が減ったなぁ....とおもっていたら

軽食 下総屋

軽食下総屋を発見してしまった。
なんなんだろうこの魅力的な佇まい。絶対にうまいに決まっている。鯛焼きだけじゃ物足りなかったので、全員迷わずに突入する。本番まであと30分だけど大丈夫。おれたちは食べるのがはやい。

焼飯しかみえない
本番まで30分をきっている
うますぎてほっぺが落ちそうだ

時間が本当にやばいので全員とにかく食べまくる。繰り返される焼飯とスープの無限ループ。めちゃくちゃにうまい。一瞬で食べ終わり、ゆっくりと煙草を吸ってからお店を出た。正直ちょっと焦った。でも、大丈夫。ありがとう軽食下総屋。

今回お手伝いをしてくれる3人も合流してこれで準備万端。まだなにもしてないが、あとはやるだけだ。

頼りになりすぎるこの子たち。



戦場はスカイツリー

スカイツリーってはじめてきたけど、でけぇ。
なんと、翌日が10周年らしくて

え?
海老蔵が地上634mの東京スカイツリー頂上部に登場。1年間無病息災で過ごすことができると伝わる
「にらみ」を披露する、東京スカイツリータウン開業10周年記念「市川海老蔵 天空のにらみ」が行われました。
       歌舞伎公式総合サイト 歌舞伎美人

海老蔵さんが'にらみ'をきかせていた。
これで一年間無病息災。ありがとう市川海老蔵。



1回目


鬼のはやさで準備が完了。
あっという間に、配信がはじまった。

「鈴木と渋谷とスカイツリー編」①

「なにも決めない」が唯一のルール。はじまりも終わりもなにも決まっていない、僕たちのインスタライブがはじまった。相手をよくみて、音をよく聴いて、全員即興で動いていく。

よくみて
よくきいて

途中でしぶっちがノートとペンを渡してきて、「俺を書け」といってきた。しかたがないので、書いたら

自分の絵の下手さに驚いた。

なにこれ

なにはともあれ、1回目の配信無事終了。
ここから10分間の休憩です。

パンを食べてるしぶっち
ビールを飲むピアノのじんちゃん
煙草を吸うぼく

好きな人たちと好きな事をしているときの、休憩時間って、なんでこんなに最高なんだろう。僕は永遠に休憩していたいとおもってしまう。

雨がぽつぽつ降ってきたので、ピアノを屋根のある場所に移動させて、照明にゴミ袋をかぶせたら、あっという間に2回目がスタートした。

2回目

「鈴木と渋谷とスカイツリー編」②

ドシャ降り。

雨の中でずぶ濡れになりながら踊るのはすごく気持ちが良くて、僕はその瞬間がすごく好きだとおもう。なんて言うのか、いろんなことが、どうでもよくなる。雨にうたれながら踊っていると、身体中の感覚がガラッ!!と一瞬で変わってしまうことがある。身体の奥の方からもう一人の自分が出てきて、「はい。いままでのあなたぜんぶウソです」と言われる。これが笑っちゃうくらいに気持ちがよくて、僕はできるだけたくさんの時間を、雨のなかで踊っていたいとおもう。今回、踊る場所を屋上にしたのだって、もしかしてこれを感じるためなんじゃないか??とすらおもってしまう。正直、雨の日を当てるほうがむずかしいし、ドシャ降りって、なんかちょっと出来すぎてる。

「はい。ぜんぶウソです」

ずぶ濡れになりながら追いかけ回してくるカメラのごーちゃんも、ピアノを弾いているじんちゃんも、倒れそうな照明を支えながら携帯をもって撮影までしてくれるお手伝いをしてくれた三人も。

もしかしたら、
僕が望んだ現実として、そこにあって。

もしかしたら、
みんなの望んだ現実のなかに、僕もいるのかもしれない。

その現実をくっつける接着剤みたいなものが、いまの僕には'踊り'のようなものなのかもしれない。でも、だとしたらおっさんって、結構エグいのかも。雨で喜んでいるのはおっさんだけだ。

ピースである

なにが起きるのかわからない1日のなかで、身体の感覚を研ぎ澄ましてやってみる。うまくいくことも、うまくいかないことも、当然両方、あるけれど。一つ一つの望みを大切にして過ごしていたい。

でも
ほんとうに欲しいのは
望みじゃない

ほんとうに欲しいのは
あなたとの
体験だ


ぼくはそういうやり方で創られる世界を、
好きな人と一緒にみてみたいとおもってる。





"天空のにらみ"

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