サウナの4つの根源的価値を理解しないと、人気のサウナは作れない
こんにちは、熊野古道でマーケターをしております大﨑です。
僕は元々サウナが好きなのですが、それが転じて熊野古道の一棟貸しに最高の薪サウナができました。
サウナブームは自明だが、じゃあサウナを作れば売れるのかというともうその時期ではない。
今まではプロダクトを作れば売れる日本が得意のもの作りフェーズだが、今からはどう売れる仕組みを作るかを考えたプロダクト作成が必要なマーケティングフェーズに入っている。
以前今のサウナブームと何故新しいサウナができても売れないかを顧客ニーズとプライスの部分で書いなのでよければご覧下さい。
サウナの根源的価値
下記4つが主な根源的価値だと思っています。
良く思われるのが、メンタル・フィジカルですがそれだけだと差別化や意味づけができず、価格競争によって負けてしまう可能性があります。
【事例①】価格だけで考えるホームサウナ
みなさんの"ホームサウナ"になりやすいのが銭湯サウナではないでしょうか?理由は価格×頻度にあります。
体感ですがコスト(価格×移動距離)が10000以下になるとホームサウナになりやすいと思います。
この図は一例です。1500円/回の価格でも家からの距離が500m(0.5)の場合頻度が上がる可能性が高いです。(1500円・1kmの場合、月6回の頻度となる)。
3000円のサウナ(スパラクーアなど)が0.55(2か月に1回くらいの頻度)なのである体感値としては的を得ています。
ちなみに僕の好きな銭湯サウナは富士見湯@戸越公園、狛江湯@狛江、辰巳湯@清澄白河です。
※上記の計算はサウナへの好意度=大﨑の場合の体感値で考えています。あくまで一例とご理解下さい。
【事例②】根源的価値で考えるホームサウナ
僕はどんなサウナもPhisicalは機能的に充足される前提です。
【ニーズ①】Phisical~とにかくスッキリ・サクッと・体を軽く
このサウナはドシー@恵比寿やジムについているサウナに代表されるものです。外気浴スペースがない、水風呂の代わりに冷水シャワーなど機能性も簡易化されMental的なストレス解消よりは、Phisicalをスッキリさせる効果が高いと思います。
【ニーズ②】Phisical×Mental ~一般的なホームサウナ
一般的なサウナです。サウナ→水風呂→外気浴で"整い"を充足させることができます。このポジショニングを取るのでしたら、立地×価格である程度収益予想が見込めると考えます。
【ニーズ③】Phisical×Social Communications ~個室サウナ
ニーズ①②は「人目につく×沐浴」の組み合わせのため、ゆっくり落ち着いて話したい・商談がしたいなどのニーズには不向きです。
また男女同時利用ができないため、カップルの需要を見込めません。
【Phisical×Social Communications】は下記の需要があると考えます。
①商談に使いたい、ゆっくり話したいビジネスマン(収入高め)
②カップルや夫婦での楽しみ
③目につかれたくない方の楽しみ(芸能人・社長)
個室サウナやサウナ付きホテルなどはMentalはもちろん、ゆっくり整いながら話せるSocial Communicationsに重きがあります。そしてスーパー銭湯の3~10倍ほどの価格になるケースも少なくありません。
【ニーズ④】Phisical×Mental×Social Health ~自然に囲まれたサウナの旅へ
Social Healthは地方創生の価値を握るコンテンツだと思います。
野生の勘を取り戻す(焚火など)を味わえる自然×サウナの需要は年々高まっています。携帯から離れてひと時を過ごし、MentalやSocial Communicationsに集中するひと時は大きな価値を生みます。
根源的価値のまとめ
4つの根源的価値を考えてサウナの設計→マーケティング(特にPrice)を考えなければ生き残れません。「ただサウナを作れば売れる時代」は終焉を迎えました。
特にSocial Communications×Social Healthの価値を意識したサウナ設計で差別化を図る必要があります。(この点で地方には勝ち筋があります)
そしてその地域にあった価格設定が必須です。
番外編
4つの根源的価値以外にもサウナを使って集客する方法はあります。
①サウナのクオリティがとにかく高い
Phisical×Mentalの一般的なサウナの中で、「最近2時間4200円」のようなサウナができてはあまり流行しない傾向にあります。その理由はホームサウナ=頻度で前述の通りです。
しかかサウナ東京のように、適正価格(よりちょっと高いが)×サウナのクオリティがとにかく高いと流行る傾向にあるのも事実です。
②サウナ×エンタメ
例えばチームラボのサウナはアート×サウナをコンセプトに一時期話題になりました。整った状態でアートを見て没入するコンセプト通りになった人が多いか定かではないですが、チームラボの空間に男女で水着で没入する体験は新しいサウナ文化・サウナの多様性を切り開いたと思います。
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