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#10 『竜とそばかすの姫』 Review

『竜とそばかすの姫』
(2021年|日本|122分)

今、このオリパラ(復興五輪)開催直前のタイミングで観れる史上最幸の承認映画。ネットで地球上の全人類がひとつになれる。そのイメージを現実でも保てたら、世界は平和になると思う🌏✨


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先行ビジュアル



1|私キャッチコピー

勇気をくれたのは、もうひとりの私✨

公式サイト


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2|出逢い

TOHOシネマズ池袋

予告編


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3|感想

※少しネタバレを含みます

公開直前に原作本を購入。読んでみると、田舎が舞台になっている時点でもう『サマーウォーズ』感が出てわくわくしたと同時に、自分の故郷・熊本での幼少期を思い出した。今、僕は新作の原作を書いているので参考になれればと。映像をイメージしながら、そして最後までは映画を観る前に読破できないので、残りは映画を観て映像を思い出しながら読んでみようと思ったのです。答え合わせをするかのように。

原作で読んでいた冒頭の過去の場面。映像ではほんの一瞬でした。焼き鳥のカットなんて2秒もあるかないか。ワンちゃんの片足が無い説明もなかった。原作を読んで映画を観るという経験は、恥ずかしながらあまりないのでとても新鮮に感じました。文字が映像になる、自分の作品だと文字になる前に既に脳内で映像化されているけど、人の作品だと僕が想像したことと違うこともあるので、合っているのか確かめる作業が面白かった。

ちなみに『トータル・リコール』『不夜城』の原作は途中で断念しています。『トータル・リコール』は小学5年生くらいに5ページほど読んでギブアップ。文字量に圧倒された。『不夜城』は登場人物たちの漢字表記についていけず、途中で誰が誰だか分からず1/3くらいでノックアウト! 唯一、原作の最後のページにたどり着けたのは角野栄子さんの『魔女の宅急便』くらいではなかろうか🧹


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7月中はずっと読んでいると思う。特典のスマホの壁紙Get👍


映画を観る当日。山手線で移動中、車内のモニターで映画の宣伝をしていました🚃 細田守監督は長崎で長崎チャンポンを食べているときに、この物語を閃いたとか。羽田空港に着く頃には物語が完成していた。しかもスマホのメモアプリで書き上げたそうです。
分かる! 僕も飛行機に乗っているときや、空港では何故かインスピレーションが働き、物語が一気に動くときがあります。新幹線では降りてきません。陸ではなく空なんです。これ何なんでしょう? って長崎チャンポン、、、Why?

僕の予想で前から5列目のど真ん中、前の方で観ました。この予想は正解👍
前列で観た方がいい、Uの世界を目ですべてを追えないから自分がAs(アバター)になった感覚で、Uの住人気分になれます。後ろの座席からだとスクリーンが全部見えるので俯瞰した感覚になると思います。場合によっては他のお客さんの動きも視界に入るので感情移入が途切れる場合も。前列は遮るものがないので、本当にUの世界に入っちゃうくらい迫力があってオススメです! アマプラなどのサブスクで半年後には観れると思うので、だったら映画館では迫力を優先させ体感した方がお得かも。『映画 えんとつ町のプペル』のときもそうでした。前列で鑑賞することで、自分がえんとつ町にいる感覚が味わえます。映画の見方は座席よっても印象が違います。もちろん2Dや3Dによっても。本作は3Dや4Dで上映しても面白いだろうなぁ。三半規管が弱い僕はオープニングのUで、軽いめまいを起こしたような感じになりました。2Dでこれだから4Dで座席が揺れたり風が吹いてきたら、本当にUにいるAsになって、ベルを応援していたかも♪(臨場感)

緊急事態宣言中なので、ひとつ席を空けて隣にいたおじさんが泣いている。観終わって後方のプレミアムシートを見た。ひとりで若い女性が泣いている。ほとんどの人が、それぞれの事情と照らし合わせて感動していたと思う。僕も最後のシーンで泣いた。ロマンスとアクションと青春が満載なのに【社会課題】がきちんと提示されている。まかさのアプローチで最後は驚きました。けど、インターネットの世界を描くならポジとネガは両輪で(今のとこ)醜くもあるある。ネットが誕生してまだ25年。これからまだ改善できる、ネットを肯定してより良いものにしたいと思いました。

エンドロールが流れきって、ひとりで軽く拍手をして👏、劇場を後にする人たちの中に混ざります。そうすると友達と観に来ている人たちは必ず第一声の感想を言い合います。これが本音。映画監督なんでこの第一声を聞き逃さないよう、行きたくないトイレにも寄ります。なぜなら連れショントークがもれなく聴けるからです。

男子トイレ、連れション中の男性2人が話している。

男A「『美女と野獣』っぽかったね」
男B「そうだね、面白かったわ」
男A「竜の城にいたアバターたちも『美女と野獣』にいたロウソクの人形?みたいで似てたよね」
男B「あ、そうなんだ、詳しいね」
男A「ベルってさぁ、『美女と野獣』の美女の名前と一緒だよね?」
男B「そういえば同じだね」
男C(僕)、横で2人の会話を黙って聞いている。

劇場での会話はすべて記憶します。何がヒントになるか分からないので。翌日YouTubeで本作に関連する動画を見ていたら、やはり監督自身が「インターネットの世界で『美女と野獣』をやったらどうなるか表現してみたかった」とコメントされていました。しかも、ディズニーキャラクターを手掛ける、ジン・キムさんが主人公ベルのイラストを担当。『美女と野獣』にテイストが似ていて当然。どうりで! ベルの顔が唇が厚いせいか、東洋より西洋寄りな顔立ちだなぁと思った。

竜の城はどこか『ルパン三世 カリオストロの城』に似ている印象もあり、『アナと雪の女王』を彷彿とさせ、『時をかける少女』っぽい高校生の青春もあって、『サマーウォーズ』のオズを昇華させたようなUを作り、細田守監督の真骨頂であり集大成を目撃しました。最後は愛の塊、今の時代に必要なメッセージをスクリーンから受け取ろう💓(スマホの画面からだとこの愛は半減するだろう)


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チラシ裏


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4|監督コメント

3つ気になることがありました☝️


1つはヒロちゃんの台詞。
「〜だから付き合ってあげてるじゃん」
これはジョークなのか、そういうことを言ってもいい関係性なのかとても引っかかりました。その後では亡くなったお母さんのことに触れて謝っているから、親友だけどトゲトゲしい部分も描きたかったのかな。この台詞が必要だったのか考えています。(原作ではまだそこまで読めていないのか発見できず)

2つ目は、城を攻められた後の竜の居場所。あんな外の人目につくところにいたら、ジャスティス軍団に見つかるのでは? もっと深層部とかに逃げているのかと思ったらまさかの見晴らしのいい外! あんなに軍団が攻め込んできたんだから、リアルに誰かまだ残っていて発見される恐れもある。(解釈が間違っていたらごめんなさい)

3つ目。最後のシーン。すずの顔から血が流れているのに、なぜ竜の現実世界の青年は「ごめんね」「痛い?」「大丈夫?」という台詞や目で確認する仕草がなかったのだろう?
血が滴り落ちているのに、それを無視して会話が進行しているのに違和感。女性の顔だよ。自分たちのことも大変だろうけど、自分たちをかばって傷ついたなら、傷つけられた痛みを知る者として、まずすずをいたわるのが自然な反応だったと思う。そのシーンはあったのかもしれないけど削除されたのかな? ここまで感動して泣いていた僕はここで脳内に「?」が出現し疑問だらけになってしまった。

とても細かい部分ですが、「僕が監督だったらどうするか?」などと自然に考えてしまうんです。前半はワクワク感が上回っているけど、どんどん冷静になり粗探しではないのですが、いろいろ見ちゃいます👀 なるほど、と自分の考えと違う視点があったりして勉強にもなります。



観賞後、サントラを買おうと思ったらまだ発売されていなかった。映画館の売店にも置いていないし、iTunesで検索してもヒットしない。調べてみたら8月18日に発売されるらしい。公開と同時に売店にも並べておいたら観賞後にほとんどの人は買うだろうし、この興奮があと1ヶ月後になると冷めている人が続出しそう。オリパラもあるわけで、みんな熱しやすく冷めやすいからね。

販売促進のスタッフは、なぜ公開日と合わせてサントラの制作を進めてこなかったんだろう?(本作は音楽が占める割合は高い)

映画館との取り分が何%か知らないけど、映画館にも利益が生まれただろうに。(間隔上映だから尚更)パンフレットは公開4日目で完売、サントラはそもそもない、ファンの気持ちをもっと大切にしてほしい。
購入のタイミングや、チャンスはそう何度も巡ってこない。


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かわりに下敷きを買いました。何気に下敷きは大好きなんです。『魔女の宅急便』や『ターミネーター2』などの下敷きをいまだに大切に保管しているよ✨


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僕も新作では下敷きを作ろうかな。クラウドファンディングのリターンや、プロセスエコノミーの特典にしてみようか💡 さすがにラミネカードはもう流行ってない? 『ドラゴンボールZ』のラミネカード、今も机の上に飾っています。そういえば『ドラゴンボールZ』のエンディングで細田守監督のクレジットを発見したことがあります!(原画だったか動画だったか、、、)


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5|マニアックコラム

音楽でも多様性を表現。清水ミチコさんが合唱隊のメンバーだったなんて、前情報を遮断していたから気づかなかった。ジャッキー・チェンさんの大ファン、坂本冬美さんも! 

『サマーウォーズ』は自転車で、足立区の映画館まで1時間くらいかけて観に行きました。『おおかみこどもの雨と雪』は自転車で、練馬区の映画館まで40分くらいかけて観に行きました。当時、障がいのある方の家の2階に居候(北区在住)

『バケモノの子』『未来のミライ』はテレビで観賞。なので今回、久々の細田ワールドを劇場で堪能しました。自転車はもう乗っていません。訪問介護の帰り、池袋駅を降りていつものTOHOシネマズ池袋へ💨

短編映画『千里翔べ』は『おおかみこどもの雨と雪』に似てるとよく言われます。無意識なのかな? 狼ではなく狐だけど。


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初めて狐さんと共演しました🦊


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3大稲荷の豊川稲荷で撮影。


ぐっとこらえ丸が可愛い〜〜〜💕


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6|新作のお知らせ

当noteの定期購読マガジンでは、ダウン症のある人との映画制作の様子を書いています。新作のメイキングを販売して、その収益をそのまま製作費にする【プロセスエコノミー】を実践中!
初月無料、翌月から月額980円。2ヶ月以降のご購読でブルーレイのプレゼントを行っています💿✨

ぜひ、映画作りの仲間になって応援していただけたら幸いです。
あなたも映画のスポンサー!


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7|「ふるさと」7.31上映決定

いつも映像制作でお世話になっているエムズ・カンティーナさんで
【真夏の短編映画上映会2021】が開催されます‼️
ウーニュシュ作品から、第1回目の緊急事態宣言中にリモート制作した『ふるさと Stay home town』の上映が決まりました。当日、会場でお待ちしております😷


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ポスター


別バージョンの「阿蘇編🌋」
本編はこの映像に、リモートで小沢まゆさんのカットが挿入されます♪(どんな物語なんだー)


小沢まゆさん企画の作品です🌟 同郷(熊本)への想いを形に。第3回目の緊急事態宣言によって、池袋HUMAXシネマズでの劇場公開が中止となりました。今回が初のスクリーン上映となります。(プレミア!)


報知新聞社



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映画監督 / 映像クリエーター / 介護福祉士 / 作家(目指し中) / :堀河洋平


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