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大寒仕込み

計り売りお味噌を買う様になって
寒仕込みや大寒仕込みという言葉を知った

茹で大豆と蒸し大豆の違いや
麹と塩
熟成の年数

なんでもやってみたい私は
思い立って老舗のお味噌屋さんの
初心者セットを購入し大寒に備えた

ところが
肝心の甕が売ってない
お漬物やお味噌を自宅で作っていた時代から
スーパーで買うことが主流になり
甕屋さんが廃業してしまったそうだ

探しに探して
蓋付きは見つからなかったが
甕の在庫に木の蓋を付けたものを購入し一安心

お味噌は真っ直ぐの甕でもいいらしいが
梅干しは浸透圧と梅の重みで
甕の緩やかな丸みが重要らしい
お味噌には甕特有の呼吸も重要らしい
果たして違いが本当かは分からない

なんでも形から入りたい私としては
どうしても
丸みのある甕以外の容器にグッと来なかったのだ

無事に大豆と米麹と塩と甕が揃い
大寒を迎えた
翌日から水に浸けていた大豆を火にかける

そして初めてならではの失敗
大豆が柔らかく煮える時間の長さに困惑
差し水をしながら一日中台所に立って
大豆と睨めっこ
夕方にやっと煮えた大豆を急いで潰す
またも初めてならではの失敗
大豆を手で潰すのが大変なことこの上ない
物凄い重労働
なんとかかんとか潰し終え
米麹と塩と混ぜ
それっぽくなったお味噌の種を
甕にパーンとぶつける頃にはもう夜
丸一日が長い様な短い様な楽しい一日だった


無事に熟成が進み夏に食べたお味噌の美味しかったこと
手前味噌とはよく言ったものだとふむふむしながら
色々重なり二度目を待って甕は空のまま待機している


今年の大寒は
大寒らしいお天気で
今にも雪が降り出しそうでわくわくする


買ってある米麹でこれから仕込むのは
甘酒のもと
夜にはすっかり出来てる予定は未定

甘酒とお汁粉はこんなお天気によく似合う


よしまたお味噌仕込もう
やはり大寒仕込みにこだわりたい
二度目はうまくいくかな

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