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ヨハクデザイン、独立までの経緯。

2015年6月。
10年続けた会社員生活をやめた。
同時にヨハクデザインという屋号で独立した。

わたしが旅出るのは、旅先に仕事があるからじゃない。
東京で受注した仕事と、MacBook Proを持って、好きな場所で仕事をする。
それがわたしの生活。

出かける場所は気分で決める。

夏の暑さから逃れたい。
そろそろあの魚が食べごろだ。
あの人に会いたい。

場所を決めるきっかけは、いつもそんな些細なことなのだ。

独立してから、今の自分が本当にしたいことはなんだろう、と常に問い続けている。

新しい仕事がしたい。
今の気持ちを誰かに伝えたい。
少しだけ、立ち止まって考えたい。
誰かに話を聞いてもらいたい。

組織という枠に合わせるのが苦手だった。
そんなことに必死になっているうちに、単純な欲求に気づけなくなっていた。

本当に今やりたいことはなんなのか。
確認行為は、リハビリに近かった。

ちょっと怯えながら独立することを決めたとき、実はそこに『旅する』という選択肢はなかった。
投資として新しいMacBook Proを買ったときに、ふと気づいた。
「あれ?これって家以外でも仕事できるんじゃない?」

まずは近所のカフェから。
少し足を伸ばして、江ノ島近くのカフェ。
もう少し、もう少し行けそう、と足を伸ばしているうちに、その暮らしは旅になっていた。

旅先で出会ったのは、これまで会社にいるだけでは、決して出会えなかった人たち。
作家、アーティスト、職人。
会社員、公務員、教師、飲食店経営、農家さんなど、さまざまだ。
手探りで続けている働きかたについて話しても、誰も馬鹿にはしなかった。

「いいね!楽しそう!」

自分自身がワクワクしている大人は、人を頭ごなしに否定したりしない。

そんな大人たちに会える環境を作り出せたこと。
それは、わたしが独立してから手にした、一番大きな価値かもしれない。

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