どんなに愛おしい今日も、明日には過去に変わってしまう
東京。無慈悲に見下ろすビル群、煌々と光る眠らない街。
この街で育ったわけでもないし、この街に救われたわけでもないし、この街に恩を返したいなんて間違っても思わないけれど、出会いも、別れも、あなたの喜んだ顔も、切ない顔も、いつも背景はこの街だった。
「今を大切に生きたい」と願って止まないけれど、いつも「今」を掴み切れない、するりと手から抜け落ちてしまう。
思わずガッツポーズをしてしまうような喜びが込み上げる瞬間、気心の知れた友人と顔を赤らめるひととき、ずっと前から待ち遠しく