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確定申告の時期に思い出した、何月に独立するのが良いのか問題 #031

確定申告の時期が終わりましたね!

この時期になると独立初年度の申告を思い出します。無計画で独立したのでかなり厳しいキャッシュフローでした…

この経験から、独立するのに最適なのは何月か、という話を書いてみたいと思います。特に、勤務弁護士(給与または報酬を勤務先からもらっている状態)からお客さんゼロで独立を考えている人向けです。

私の場合

私は年末に退職し、翌年の2月に開業しました。ただ、最初の2ヶ月くらいはほとんど仕事もなかったので、実質4月に開業、それ以前は開業準備期間という感じでした。

その結果

・収入が少ない(4月以降の9ヶ月だと終結まで至る案件が数件程度なので、多くの案件が着手金のみ。高額報酬案件はなかったし、顧問もほとんどなし)
・そのわりに、開業費用はかかる(私の場合ざっくり300万円くらい)
・最初から事務員さんを雇ったので月々の固定費も結構かかる
・さらに、前年度フルで働いた所得に対する住民税と事業税、消費税、国保の保険料を払わなければならない(国保に関しては、もともと弁護士国保だったので、普通の国保の保険料に驚愕)
・小規模企業共済など所得控除になるものは掛金MAXにしてたので、毎月掛金貧乏(掛金下げればいいだけなんですが、面倒だった)

という感じになりました。

フルに年末まで働いてから独立すると初年度いきなりキャッシュフローの危機が訪れるのですね。。ちょっと考えればわかることですが、あまりちゃんと考えてなかったので焦りました。

ベストなのは何月?

このようなことにならないためには、年末ではなく年の途中で退職した方が安心ですね。

3ヶ月くらいの開業準備期間を置くとすると、9月末退職がベストかなと思います。

そうすれば、退職した年の収入が9ヶ月分(ボーナスとか有給とか考慮せず)で、10月から開業にかかる経費を払えば、その年の収入と経費をぶつけることで所得を抑えることができます。すると、翌年の税金や保険料を抑えることができます。

さらに、10〜12月は開業準備をして(もちろん仕事があればそれを受けて)、翌年1月から1年間フルに新事務所で業務を行えば、年の途中からの開業と比べると受任できる事件数も増え、何件かは解決させて成功報酬受領まで至る確率も上がり、開業初年度の収入をなるべく多くできる可能性が増えます。

そのほかにも、開業費用を抑えるとか共済掛金を下げておくとか、それでも不安であれば借入れを起こすとか、いくらでもキャッシュフロー対策はあります。

独立とお金の心配

無計画すぎることはさておき、私は、独立する前や独立直後は、収入の目処がつかず、常に不安でした。

前の事務所は個人受任もNGでしたし、自分で稼ぐという経験がないまま独立してしまったので、仕事量にかかわらず毎月一定額を受け取れる勤務弁護士という立場はすごいな、と独立して初めて気づきました。

でも、そもそも独立初年度は収入が少なくても仕方ないと思うのです。

だって、仕事を増やしたり単価を増やすための活動は、基本的には独立した後しかできません(勤務弁護士時代もこっそり営業活動はできますが、激務だと時間がありません)。独立開業してから初めて種を蒔いて、仕事をしながら水をやったり肥料を与えたりして、年数が経ってから芽が出て花が咲くものなのかな、と思います(芽が出ないことももちろんあります!)。

それに加えて、年数を重ねるとともに、年をまたぐ困難案件が解決してまとまった報酬が入ったりすることも出てきますし、着手金+成功報酬の報酬体系では、年数が経つごとに収入源が増える傾向にあります。

この構造を理解して独立していたら少しは安心できたのかな、という過去の自分へのエールを込めてnoteを書いてみました!

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