映画「湾生回家」

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1894年の日清戦争で清国に勝利した日本は、台湾の割譲を受け、台湾は日本国の一部となります。
その後から太平洋戦争が終戦というかたちで終わるまでの50年間、
台湾で生まれた日本人のその後を描くドキュメンタリー。
(注)東アジア、特に中国、朝鮮、日本の近現代史を専攻してたので、その辺、いまだにちょっとうるさいかもしれません(^^;

この映画、若い台湾人監督により製作され、多くの若い台湾の人たちからも支持されているというのも気になって、鑑賞しました。

戦後生まれが8割以上を占めるようになった日本。
戦争を知らない、なぜ過去、日本がかかわった戦争があったのかも知らない人が増え、文字どおり、教科書でも誰も教えてくれない。
私はそれがすっきりせず、東アジアの近現代史を専攻するようになったのですが、少なくともこれからの若者には、自国の歴史を知ってほしい。

特に近現代史。
わずか100年ほど前、どんなことがあったのか。
私の祖父母たちが生きてきた時代とはどんなだったのか。
日本を含め、周辺国はどうだったのか。
それらは今を生きる人たちのヒントになりえます。
今、起こっている問題は何が起因しているのか。
感情だけでなく、史実としてしっかりと受け止めてもらうためにも、この映画を強くお勧めします。

最後に湾生(日本統治時代の台湾生まれの日本人)たちの晴れやかな笑顔がとても印象的です。
「台湾で生まれて、本当によかった」ということば、忘れられません。


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