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あなたは一人じゃないよ〜

先日、近所の小学生のお子さんが我が家の前で泣いていた。事情を聞くと、家に帰ったが誰もいないことが分かって不安で泣いてしまったそう。

(後にカギを持っていたことが明らかになるが、普段家族がお家にいるので、持っていたことすら忘れてしまった様子。笑)

とりあえず我が家に入ってもらい、ランドセルを下ろしソファに座ってもらう。

こちらから声をかけると意外にも冷静に「車が混んでて(家の人の)帰りが遅れているのかもしれない」と答えていた。

さっきまで取り乱していた姿が嘘のように不安な様子は消えていた。話す言葉もしっかりしている。まつげに涙をキラキラ光らせながら、視線はまっすぐ表を見つめて家族の帰りを待っている。泣き言は言わない。

数分後、お家の方の車が戻ってくるのを見つけると「あ、帰ってきた!」と一目散に玄関へ向かって駆けだして行った。いつもの日常に戻っていく。よかった…元気だ。笑

時間にしてわずか5分程度の出来事だった。それでも小学1年生の彼にとってはものすごく長い長い5分に感じたことだろう。

不安でどうしようもない自分を泣くことで精一杯表現して悲しみを露わにしたこと。声をかけられたことで冷静さを取り戻し、じっと家族の帰りを待ったこと。車の姿を見つけ喜々として家族の元に駆け戻って行ったこと。

わずか5分間の大冒険を彼はやってのけたのだ。

私はたまたまそこに居合わせた近所の人に過ぎない。だけどこれから生きていく道すがら、不安や困難が目の前に現れても、手を差し伸べたり寄り添ってくれる誰かがいることを知っていて欲しい。

決断する時も前進する時も最後は一人かもしれない。でもその過程でつまずきそうな時、にっちもさっちもいかず煮詰まった時、大きな声で泣いて助けを求めていい。わーんと叫んでいいからね。

あなたは一人じゃない。
泣いても、不安でも、苦しくても、ちゃんと見ている人がいる。いつだって大丈夫だから安心していて欲しい。

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