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④気の流れとクンダリーニのはなし【ゴーラクシャ・シャタカンの教えを実践】

前回とりあげた18節の後は気の流れについて触れる部分が続く、ヨガ古典書ゴーラクシャ・シャタカン。

みなさん、「気」って感じますか?
「気のせい」「気を張る」とか「気をつけて」「気を遣う」等々・・日常的に「気」という言葉を何度も口に出しているはず。

この「気」、ヨガでは「プラーナ」と呼ぶ。プラーナは生命エネルギーのことで、気の通り道のことは「ナーディー」と呼ぶ。

ナーディーは現代科学で言えば、「血管」「神経の通り道」であり、この通り道に気が通うことによって、知性、感情、五感、行動器官5つの生理機能(呼吸・消化・循環・排泄・嘔吐)は機能するらしい。

この気、骨盤底から背骨を抜け、頭蓋へと上下に流れている。肉眼で確かめることはできないけど、血管よりも神経よりも微細な流れが身体中を巡り、生命の活動となっていると書かれている。

ナーディーショーダナ 気の通り道を浄化し、陰陽のバランスが取れる

私たちの体には「クンダリーニ」と呼ばれる開花されていない潜在的な可能性が宿っていると言われています。

このクンダリーニ、体の根幹(骨盤底筋)あたりで3回半巻いた形で宿っているといわれている。強く息を繰り返すことによって体の根幹に宿るクンダリーニは目覚める。

クンダリニー(クンダリーニ)=インド哲学用語。原義は「とぐろを巻いている雌のへび」で,人間の個人存在の奥底にある活力,可能力を意味する。


以前クンダリーニヨガを受けたことがある。強く火の呼吸を繰り返しながら、同じ体の動きをなん度も繰り返すといった内容。これはなんだと思いながら、もくもくと続けた。

最後のシャバーサナで、ほんの2-3分気持ちよく瞑想をしているつもりだった。先生の誘導でゆっくり体を起こしたら、「先ほどから何度も声をかけていたけど全く反応がありませんでしたよ。15分ぐらいお休みされてました」と先生に言われた。あれは何だったのだろう。不思議なクンダリーニヨガの経験。

もう一つ思い出すのが、10年前くらいにベリーダンスの体験に行った。クラス中盤から楽しくて楽しくて笑い出しそうになった。そのダンスが楽しいというより、生きていること、息をしていることが素晴らしいと心の底から喜びが溢れた。とにかくご機嫌で帰り道スキップをして帰ろうと思ったほど。これはクンダリーニが関係してるんだろうと思う体験。


プライベートヨガの生徒さんも同じような経験をされていた。オンラインのヨガ中にたのしくてしかたなく、笑えてきちゃう感覚になったとのこと。この日のメニューは強い火の呼吸(カパラバティ)、ふいごの呼吸(バストリカ)をしっかり目にやった。この時もクンダリーニが関係しているんだと思う。

ヨガは体の動き(アーサナ)が広く知られているけど、呼吸法がめちゃくちゃ大事。第38 節では恐れの解放というタイトルで呼吸法のことに触れている。

死の恐怖から逃れるために、創造神ですらヨーガの呼吸法を練習をする。体をコントロールし、自由を達成しようとするヨーギーたちも瞑想で己を極めようとする賢者たちも、呼吸法で気を整えるべきである。これからヨーガをし、瞑想を試みようと思う人は誰もが呼吸法(プラーナヤーマ)を熱心に練習するべきだ。

さ、今日も呼吸法を実践しよう。


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