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PTAの役割を考えてみた

昨年度、小学校のPTAに関わり、いろいろ考えさせられました。

そこで、PTAのそもそもの役割を図解してみました。保護者・教師・地域が、子どもの健全な育成にどのように関わるかのあるべき姿の一つのモデルです。

この図をまとめるポイントに置いたのは「教師の負担軽減」と「保護者の役割の再確認」です。

教師の労働環境の苛烈さからくる教師の減少は、教育の根幹に関わることです。保護者も地域も各々の立場から真剣に考えていかなければならない問題で、そのために「保護者の役割の再確認」が必要だと考えています。

例えば、いま学校で主に行われている生活指導は、そもそも家でやること、というのが私の考えです。学校は、学習指導を中心に、保護者・地域との連携が必要な事項への対処くらいでよいのではないでしょうか。

PTAは「保護者と教師との連携が必要な課題」への対処が本来の目的なはずです。
例えば、家庭学習の習慣化、ネットリテラシー・人権の指導などです。

宿題がなぜあるのか?それは学習の定着のために家庭学習が欠かせないからで、保護者の協力が必要になってきます。

ネットやゲームに時間を奪われたり、生活習慣が乱れたりするのは、家庭の問題です。結果として勉強の成績に影響してきますので、学校から家庭にフィードバックせざるを得ない状況になっています。ペアレンタルコントロールが全てではありませんが、保護者の意識改革が最も必要なところになっているのではないかと思います。

人権もそうです。やはり身近にいる保護者の言動が、子どもの人格形成に影響を及ぼしますので、学校で学ぶ機会があっても、最終的には保護者の自覚が必要です。

ベルマークを集めたり、七夕のイベントを開催するのは、教育上の課題ではありませんので不要です。多大な時間をかけたベルマークや空き缶集めは寄付を募ればよいだけです。リサイクル云々は、環境問題への意識啓蒙含め家庭で取り組む問題です。

PTAの是非を問うた記事は多くありますが、結局は、保護者の子どもとの関わり方に集約されるのではないかと考えます。共働きで大変なこともありますが、学校頼りにせずに、保護者が主体的に子どもに関わる姿勢が問われているのだと思います。

子どもの育成に関わるステークホルダーの役割

最後に共感した記事のリンクを貼っておきます。コメントもなるほどを思うものが多くありました。

余談ですが、中学校では部活動が大きな重石になっているのではないでしょうか。そもそもは反抗期を抑えるために導入した日本独特の制度で、上下関係を重んじる旧来の日本社会の構造を学校に持ち込んだものです。いわば良い意味でも悪い意味でも生活指導の一部といえます。現在のような世界基準でものを考える必要がある中では、海外同様、地域や民間のクラブへの移管など、能力開発と生活指導を切り離してもよいのではないでしょうか。休日返上が当たり前の現状の制度は異常です。部活動の美談ばかり追いかけず、教師のやりがいに頼り切らず、子供たちのポテンシャルにどう応えていくかを保護者と教師の共通の課題として考えていかなければならないと思います。

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